日本語は面白い。例えば同じような意味を持つ言葉でも重さが違っていたりするものばかりである

「仕返し」はいたずら程度でも使えそうで、「返報」は「報復」ほど大きくはなく、「報復」は重大な行為を連想させる。「復讐」となると、さらに根強い恨みのこもった雰囲気が感じられる。 P.38

仕返し < 返報 < 報復 < 復讐
日本語の使い方について55ものクエスチョンが登場しますがどれも秀逸で面白い
そのいくつかを紹介する

Q.16 次の①~④は、どれも、「言う」という意味のことばですが、「言う」という行為をする人に対する話し手の遇し方が違っています。
尊敬する気持ちが強く伝わる表現から順番に並べてください。


①言う ②ほざく ③おっしゃる ④言われる

回答 ③→④→①→②


Q.34 次の①~④に、ア~エの中からもっともふさわしいものを選んでください。

自分の(①)に閉じこもってばかりいないで、(②)に出てみたほうがいい。
(③)の目を気にしてちゃ、何もできないよ。(④)そんなに甘くはないのは確かだが、若いんだから、挑戦してみなくちゃ。

ア 世の中 イ 世間 ウ 世界 エ 社会

回答 ①ウ ②エ ③イ ④ア


Q.38 次の①~⑤の空欄に、ア~オの中からもっともふさわしいものを入れてください。

①身内に( )があったので、昨日はお休みをいただきました。
②会長の( )に伴う後任役員人事を発表いたします。
③彼のお姉さんは5年前にすでに( )されたそうだ。
④謹んでお父上の( )をお悔やみ申し上げます。
⑤「( )になる」は、貴人が亡くなったときに使う言葉です。

ア ご逝去 イ 不幸 ウ お隠れ エ 死去 オ 他界

回答 ①イ ②エ ③オ ④ア ⑤ウ


クエスチョンの難易度はそれほど難しいものはなく楽しくすすめられるのも良い
様々な問題を考えているとき「違和感のある言葉」「おさまりのいい言葉」に気付きます
日本語について改めて考えてみると気にもしていなかった日本語の奥深さや味わい深さがわかります
無意識に言葉を選択しているが「どんな言葉を選んできたのか」で文章には人柄がにじみ出るのが興味深い
きっと同じテーマについて考えてきた文章も読んでいると誰がどれを作っているのかわかるかもしれません

難点がひとつ。クエスチョンの回答は見開きページ内で完結したほうが親切に思う
問題と回答のページを行ったり来たりは面倒臭いのだ

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