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先月までGPIFの運用委員会の委員長を4年間務めた東京大学大学院の植田和男教授をはじめとしたコラムの中で気になった箇所があったのでメモと雑感

GPIFは短期ポートフォリオ新設を、国債大量売却も-植田教授 (2) - Bloomberg

物価・金利の上昇リスクがある過渡期には、国債をいったん大量に売却するなど長期の運用方針から離れた対応が必要になる


それが可能ならば誰もがそうするけれど世界最大規模のGPIFが行うとどうなるのか
アクティブに動かした場合とパッシブに動かさなかった場合のパフォーマンスを確認してみたいものですがGPIFが動くと市場の反応が大きくなるので理論とは違う結果になりそうです

田村憲久厚生労働相も昨日、国内債だけでなく分散投資を進めることがリスクの最小化につながると指摘。


期待リターンとリスクを考慮すると分散投資を進めることがリスクの最小化につながるのではなく国内債券の比率を上げることがリスクの最小化につながっています
GPIFや官邸、政府はリスクをとってリターンを獲得する議論をしていたのではなかったの・・・?

最も安全なのは現金のまま金利が上がるのを待ち「利回りが向上した国内債を買い直すことだが、政府は国内株に投じてほしいだろう」



官邸は明らかにGPIFを使って短期の株価や為替レートを支えることで日本経済を支援できたら、という意識があると推察される


発想が短絡的に見えてしますしGPIFの資産が『他人のカネ』程度の感覚で好き勝手に操作して良かったら手柄、悪かったら知らん顔で退任になりそうな悪寒

GPIFの裁量を拡大すれば、国内債を「金利上昇の過程でいったん30%まで落とし、場合によってはその後50%に戻すことも可能だ」


コラム内では短期ポートフォリオの話だけではなくこんな話題も
国民年金の積立金128.6兆円の中で最大の資産である国内債券は55.2%(昨年末)
先ほどのコメントを比率ではなく金額に変換してみるとこんな感じ

『金利上昇の過程でいったん38.58兆円まで落とし、場合によってはその後64.3兆円に戻すことも可能だ』

実際は幅がありますがこの金額差25.72兆円は世界中のヘッジファンドやアクティブファンドが食い物にして吸い尽くされないのか非常に気になります

GPIFがうまく機能するかは「優秀な人材をどれだけ抱えられるか」によると指摘。ただ、短期のポートフォリオも決められず、基本ポートフォリオは厚労省が実質的に決める体制のままなら「人材を採ってもあまり使い道がない」と語った。


GPIFがうまく機能するには基本ポートフォリオを策定して維持管理することで時には優秀な人材の優秀な投資アイデアよりも忍耐が重要であったりするものです

最近のGPIFにおける議論は正直いって攻撃的(株式より)で結果を急ぎすぎです

(おまけ)
2014年4月30日時点での国内債券ファンドの長期間(10年)でのリターンランキング(モーニングスター)を確認してみると10本の投資信託だけが生存していますが6位と7位はインデックスファンドです

10位にギリギリランクインしているアクティブファンドはマイナスリターンとなっているので国内債券のアクティブ運用が長期的に良い結果をもたらすかどうか誰にもわかりません

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