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グローバル生活必需品セクターがGPIFの投資対象になったら面白いなって話

2014年は新指数JPX日経400が話題となり年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)がこのROEの高い銘柄を選出した指数に投資を検討したことで話題になりました

(参考記事)高ROE銘柄を公的年金が投資するのは大丈夫なのか

個人的には「必要ない」「やめたほうがよい」「国内株式の範囲内ならば大差ない」などいろいろ考えてもみましたがパッシブ運用の他の対案を出さないで反対意見を書くのもアレなので提案してみます

GPIFが投資するべき対象はJPX日経400ではなくグローバル生活必需品セクターである

グローバル生活必需品セクターをおすすめする理由3つ

  1. 国内株式ではなくグローバル株式(日本含む)に投資をする
  2. 全世界株式インデックスよりグローバル生活必需品セクターは低リスクの傾向
  3. 年金の株式運用と生活必需品セクターは相性が良い

国内株式ではなくグローバル株式(日本含む)に投資をする


JPX日経400は日本国内での資本効率のよい企業に投資をするアプローチですがグローバル生活必需品セクターは「グローバル」とあるだけに日本のみならず世界が対象です

グローバルに展開している生活必需品企業に投資をしているので分散の度合いはJPX日経400よりも大きいことがGPIFにおすすめする理由のひとつです
2014年5月末現在でグローバル生活必需品セクターにおける日本の比率は5.58%

全世界株式インデックスよりグローバル生活必需品セクターは低リスクの傾向


ACWIとKXIのリターン比較
20092010201120122013
ACWI35.2412.32-7.615.9922.91
KXI22.8513.029.2113.419.93

(ACWI)iシェアーズ MSCI ACWI ETF
(KXI)iシェアーズ グローバル生活必需品 ETF

全世界株式インデックス(ACWI)とグローバル生活必需品セクター(KXI)を比較したのですが2010年こそ僅差で逆転していますがグラフを見てみると全世界株式インデックスより最大リターンこそ劣るものの上下のブレが小さい傾向であることがわかります

特に2011年の全世界株式インデックスが-7.6%というマイナスリターンの時期にグローバル生活必需品セクターが9.21%ものリターンを出していたことは年金のように安定的に運用するにあたって評価されていいのではないでしょうか

ETFを提供しているiシェアーズによると2014年5月末ACWIの標準偏差(3年)は14.41%
KXIの標準偏差(3年)は10.55%とACWIよりも3.86少ないのは驚異的です

年金の株式運用と生活必需品セクターは相性が良い


米国株の業種別利回りデータ
海外投資データバンクより引用

18年間という期間ですが市場平均であるS&P500全体よりも低リスクで高リターンという結果
生活必需品の利回り11.5% リスク13.8%が何を意味しているかというと

最大幅25.3%~最小幅-2.3%の範囲に納まる可能性は約70%(正確には68.3%)であるってこと
(参考)投資の用語集:リスクとは|わたしのインデックス
※利回り(年率平均リターン)は採用する期間によって差があります

もちろん株式市場は日々トレンドも変わっていくので今日の結果が将来を約束するわけではない
ただ想像してみましょう

  • 車は日々購入しませんがガソリンやオイルは定期的に購入しなければならない
  • 犬を日々買ってくる人はいませんがペットを飼うにはトイレシートやフードは必要
  • ラーメン屋の当たり外れはわからないけれど麺の提供や食器洗い機、洗剤は必須

このように耐久消費財は買い替え需要が日々起こることはなくテレビの地デジ化やタブレットの登場など新しいテクノロジーが需要を喚起します
消耗品は大きなヒット商品こそ稀ですが人間の生活に密接した商品やサービスが主なので安定的に利益があり不況でも優先的に買われていくものを扱っています

経済の歴史によるとハイテクやIT、金融などはバブルを起こしやすいものです
年金のように安定的な運用を求められる投資対象にグローバル生活必需品セクターは最適です



(おまけ)
JPX日経400インデックスが公表されてGPIFによる投資が発表されたときに各運用会社はこぞってインデックスファンドやETFが設定されました
日本人が現在グローバル生活必需品セクターに投資をするには海外ETFによる投資が一般的ですし他に選択肢がありません
海外ETF投資もよいのですが日本の運用会社による投資信託やDCでのグローバル生活必需品インデックスファンドが登場すればハイリスクを嫌うディフェンシブ投資家にも好まれます

わたしのインデックスで調べてみるとMSCI コクナイ 生活必需品という指数があるようです
日本国内での生活必需品セクターでは分散が効いていないので運用会社さんは間違ってもコクナイではなくグローバルでよろしくお願いしますm(_ _)m

(こちらでも関連記事として紹介しています)
2014.07.02 2014年6月 人気記事ランキング
2015.07.05 インデックス投資ナイト2015に行ったら感動してきたという話
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コメント 6

AKI

良記事ですね。勉強になりました。

グローバル生活必需品ETFの安定度は大きな魅力です。
リターンも悪くないですし。

GPIFの日本株買い増し方針は、個別株投資家の間でも不評です。
そもそも今からリスクを取りにいくのはどうかと思いますが、どうしてもリターンを引き上げたいなら外国株の方が手堅いと思います。
- URL 2014/06/22 12:58

コメントありがとうございます

>AKIさん

「GPIFの日本株買い増し方針は、個別株投資家の間でも不評です。」

JPX日経400のGPIF投資は政府主導によるROE重視なのですが実際にリスクをとって投資を行っている個別株投資家にとってROEを材料にすることでバリュエーション関係なしに価格が乱高下されることもありそうですね

「どうしてもリターンを引き上げたいなら外国株の方が手堅いと思います。」

仰るとおり手堅くいくなら国内株式よりも外国株式買い増しで行ってほしいものです
とよぴ~ URL 2014/06/22 21:34

僕の場合は「厚生年金基金の運用者はもっと勉強してください」のエントリーで挙げていますが、同じデータを海外投資データバンクより引用しています。

GPIFのみならず厚生年金基金の運用者にも気が付いて欲しいのは、生活必需品セクターはITセクターに比べて低いリスクで高いリターンを上げているなど、ハイリスク・ハイリターンの原則が必ずしもなりたっている訳でもないので、GPIF、厚生年金基金の運用者はその理由も考えてアセットアロケーションをして欲しいと思います。
タカちゃん URL 2014/06/23 21:09 Edit

コメントありがとうございます

>タカちゃんさん

実はこの記事の元ネタこそタカちゃんさんの『厚生年金基金の運用者はもっと勉強してください!』で自分の記事内の海外投資データバンク画像はタカちゃんさんブログ記事内からコピペしてきています(^^)
http://blog.livedoor.jp/takachan1968/archives/7519458.html

2014年5月末現在の(KXI)iシェアーズ グローバル生活必需品 ETFのPBRは5.51倍とかなり割高となっているのが注意点です
※ACWIのPBRは3.69倍とこれまた割高

わたしのインデックスやVTなどでの全世界株式インデックスのPBRはこんなに高くないのでiシェアーズの測定方法が少し違うのかもしれませんが・・・。
とよぴ~ URL 2014/06/23 22:27

国内生活必需品への個別株式分散もできないので、これどう
扱うかなというのはありました。

当時、ライオンを買うだけで55万くらいかかりました。ライオン、小林製薬、
ユニチャーム、ピジョン、花王、エステー、、、

個別株では分散が本当に効かないですね。
矢向 URL 2014/06/25 00:01 Edit

コメントありがとうございます

>矢向さん

個別株ではある程度の銘柄分散をするだけでも金額はどうしても大きくなってしまいますね^^;
とよぴ~ URL 2014/06/27 00:15

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