韓国 新興国 国旗

韓国は現在、MSCI新興国に分類されていますが、新興国から先進国へのくら替えを熱心に行っているようです。

FTSE指数では以前に新興国から先進国指数にくら替えをしていましたが、MSCI指数では保留になっていたところを2014年6月には検討リストから韓国が削除になってしまい先進国入りが遠ざかっていました。

韓国、MSCI先進国株指数へのくら替えに熱|日本経済新聞

2015年9月には韓国の金融委員会が米MSCI社と初めての会議。
10月にはMSCI側の関係者が韓国を訪問し、政府当局者と面談。
その後も頻繁に連絡を取り、くら替えに必要な条件の確認作業を進めているようです。

MSCIが韓国を先進国に分類しない背景には、外国人投資家の市場アクセスの利便性や為替のウォンの互換性が欠如しているという問題があると韓国政府の関係者は言う。
韓国が設けている外国人投資登録(ID)制度では、外国人が韓国に投資をするには監督機関への事前登録が必要で、株式譲渡や市場外取引の利便性が低い。
また、ウォンの国際化も進んでいないため、為替取引を24時間できないというデメリットがある。



まだ韓国株式市場が閉鎖的であること、ウォンの国際化も進んでいません。
ウォン安政策(為替介入)が多いことも、MSCI先進国指数への障害となっています。

「新興国」レッテルはがせぬ韓国の“非常識”… 大統領「円安批判」言及の禁忌破り、米政府からは怒られ|産経ニュース

政治的な問題を含めて、MSCI指数で新興国から先進国への鞍替えには実現には問題が残っていますが、くら替えとなるとMSCI新興国株式指数では中国に続いて2位という大きな比率を占めている韓国が抜けることになります。

MSCI社とFTSE社の組入国の違い
出所:SBIアセットマネジメント作成

一番の違いは、韓国を先進国と定義するのか新興国と定義するのかです。MSCIは、為替の自由化が不十分等の理由から韓国を新興国に据え置いているとのことです。



MSCIがベンチマークの新興国株式インデックスファンドで韓国がFTSE同様に先進国へくら替えするかどうかは不透明ですが、インデックス投資家にとって色々と考えさせてくれるテーマです。

全世界の投資可能な市場時価総額の98%以上をカバーすると言われている「バンガード・トータル・ワールドストックETF」(VT)はベンチマークがFTSE社なので影響のない話です。

先進国株式と新興国株式を時価総額配分で合成されている「三井住友・DC全海外株式インデックスファンド」「eMAXIS全世界株式インデックス」「上場MSCI世界株(1554)」はベンチマークがMSCIですが、ファンド内で韓国の位置が移動していくことになります。

小さな池の大きな魚か、大きな海の小さな魚という役割の違いだ。



うまい例えです!

新興国株式に多くの比率で投資している人は時価総額で2位の韓国が抜ける話ですので影響は大きくなるでしょう。

逆に海外株式については先進国株式のみに投資して、新興国株式を投資対象にしていない投資家にとっては、新たに韓国が加わることになりますが、先進国株式全体における韓国の参加は、小さな変化が起きる程度と言ってもよいでしょう。

先進国と呼ばれるには、時価総額だけではなく、国民の格差や政治の成熟度、株式市場の健全性など、物事の全体的な状況で決まっていくのですね。

指数ビジネスは、判断結果によって年金基金など非常に大きな資金が動くので、政治的圧力に屈さない中立性も大事に見えてます。

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