ゆがみ タイル レンガ

ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)にインデックス投信は市場をゆがめるかという興味深い記事がありました。

インデックス投信は市場をゆがめるか パッシブ運用ファンドが急成長、企業保有の構成が根本的に変化する可能性も - WSJ
米証券会社スタンフォード・C・バーンスタインは先週発表したリポートで、インデックスファンドが新規投資の価格を大幅にゆがめかねない程度にまで成長する可能性があると警告した。

よく見ると記事内では忠告するほど大げさに書いたものではないのですが、インデックスファンドが主流になり株式市場がゆがめられてしまうのかについて考えてみました。
事業主が外部の投資家に株式を売って資金を調達するためには「その企業のバリュエーション(投資尺度)を見極めたがるアクティブ投資家が存在する、(懐の)深い市場が必要になる」と話した。

インデックス投信は市場をゆがめるか パッシブ運用ファンドが急成長、企業保有の構成が根本的に変化する可能性も - WSJ


インデックスファンドは価格形成に加わらない。すでにアクティブ投資家が設定した価格を受け入れるだけだ。もし誰もがインデックスファンドを保有するならば、どの証券に価値があるかを見いだす仕事を「誰もやらなくなるだろう」と同氏は指摘する。

インデックス投信は市場をゆがめるか パッシブ運用ファンドが急成長、企業保有の構成が根本的に変化する可能性も - WSJ


インデックスファンドに投資をするインデックス投資家は市場平均と同様の成績を目標とするパッシブ運用(受け身)を基本としています。

株式市場における投資家の比率がインデックス投資家ばかりになりアクティブ投資家が皆無になることが想像できるでしょうか?

ゆがみが長期間放置されている状態が続くときアクティブ投資家は何もしないで見て見ぬふりをするものなのか?

インデックスファンドの取引頻度はアクティブマネジャーをはるかに下回る。バンガードの広報担当者によると、通常、一日の売買高のうちインデックスファンドが占める商いは5%から10%にすぎない。つまり、アクティブファンドが価格形成に寄与する余地はまだ十分ある。

インデックス投信は市場をゆがめるか パッシブ運用ファンドが急成長、企業保有の構成が根本的に変化する可能性も - WSJ


WSJによると過去一年でアクティブファンドの資金流入は3100億ドル、インデックスファンドの資金流入は4090億ドルということでしたが一日の売買高のうちインデックスファンドの比率は5~10%程度でしかありません。

これはインデックスファンドの売買回転率が非常に低いということです。

インデックスファンドは時価総額が大きい銘柄には大きく、時価総額が小さな銘柄には小さく投資していることで価格形成に加わらないのですから基本的にインデックス投信は市場をゆがめるかことはないというのが自分の考えです。

基本から外れてアクティブ投資家が皆無になりゆがみが放置されたり拡大されていく状況が一時的に起こる可能性はありますが『バブルはいつか必ずはじける』のと同じように歪みは市場原理で解消されていくのではないかとも考えています。

なんにせよマイナーであり続けているインデックスファンドがメジャーになりすぎるということは儲けが欲しい販売会社側からすると不都合なのかもしれません。

最近はアクティブファンドのようにファンドマネージャーの出来で運用結果が左右されるファンドではなく「賢い指数」と言われるスマートベータと言われる配当・財務の安全性・ボラティリティなどの特定の基準に従って指数が作られ、それに連動するファンドが増えています。

様々なスマートベータの選択肢があれば高配当株式の配当利回りが大きすぎれば積極的に買われるなど、従来の時価総額加重平均で買われるインデックスファンドとは違う多様性が出現することになるでしょう。

従来のアクティブファンドに変わる懐の深い市場が出来上がることは可能です。

もちろんアクティブファンドが淘汰されることはありませんが、似非インデックスファンドのようなアクティブファンドはネットで簡単に情報にアクセスできる若者を中心に見向きもされなくなるような状況です。

この手の記事が出てくるということはアクティブファンドにとっては『チャンスは今!』ということにもなりそうなのですが問題となるべきは『どのアクティブファンドを買えば儲かるのか今の時点ではわからない』ということなのかもしれません。

『インデックスファンドの拡大は市場をゆがめるものなのか?』

こういう話は古くからありそうなテーマですし今後もありそうなものなのかも。

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