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投資信託の運用会社が国内に100社って多すぎるを投稿したあとに「かえるの気長な生活日記。」のかえるさん(@kaeru_onou)から『アメリカは850社あるよ』とのアドバイスをいただきました。

投資信託の制度・実態の国際比較|経済一般書|出版物・研究成果等|日本証券経済研究所

出版物として500円で購入できるのですが、リンク先にあるPDFで無料閲覧できます。神っ!

以前の記事を修正するだけでも良かったのですが、調べてみると運用会社(投信会社)が多いと思っていた日本だけど国際比較してみると日本が飛び抜けて多いわけでもなく、その他にも注目するところがありましたので新記事としてアップします。
以下はすべて2016年末時点での情報です。
日本の他に、米国・英国・ドイツ・フランスの5ヶ国比較となっています。

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画像元 投信会社の数|投資信託の制度・実態の国際比較(PDF)

投信会社数は、日本が80社。(2016年末時点での公募投資信託の運用残高がある会社の数)
米国が850社、フランスが630社と日本と比べて多い傾向になっているようです。
英国の93社は日本と同程度、ドイツの33社は国際比較すると少ない部類。

1社あたりの運用額は、米国が投信会社の母数が多くても投信純資産額が桁違いなので25,996億円とトップを独走しています。
次いで英国の15,436億円となっていて、日本は米国の半分程度の12,080億円。
フランスは投信純資産額が日本の倍以上ありますが、投資信託の数が630社と非常に多いので、1社あたりの運用額は3,520億円と最下位になっています。

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画像元 主要国のファンド数|投資信託の制度・実態の国際比較(PDF)

日本は純資産残高こそ他国と同規模ですがファンド数が多く1本あたりの金額159億円と最下位。
レポートによると最初の募集期間にしか購入することができない単位型投資信託がある(6,060本中404本)ことも影響があるようです。
それでも新規設定されるファンドが多く、一方で純資産残高が減少している小規模ファンドの整理・統合が進んでいないことを指摘しています。ごもっとも。

5ヶ国中最下位となった日本ですが、上記の1社あたりの運用額で最下位だったフランスはどうだったのかというと1本あたりの金額は201億円と日本を超えています。

日本 80社(ファンド数6,060本)
フランス 630社(ファンド数10,952本)

日本のファンド1本あたりの運用額がフランス以下だった理由は簡単で、フランスは1社あたり17.4本の投資信託であるにのに対して日本は1社あたり75.8本の投資信託でした。

投資信託の先進国である米国は表を見ると圧倒的に感じますが、注記にあるようにクラス別シェアによって多数のファンドが1本にカウントされている影響もあります。

クラス別シェアとは…
『販売手数料はあるが経費率が低いクラスA』
『販売手数料なしだが経費率が通常、CDSC(投資家が一定期間内に解約すると差し引かれる販売手数料の後取り)が保有期間に応じて低下して消滅、クラスAに転換できるクラスB』
『販売手数料なしだが経費率が通常、若干のCDSCはあるがクラスAに転換できないクラスC』

こんな感じで米国は1本のファンドから投資家の様々なニーズに対応しています。
クラス別シェアの中には、販売手数料なしで経費率も低いファンドもあります。
これはダイレクト…要は販売会社を通さない直販です。
直販が一番お得なのですが資産残高によっては口座管理手数料もあるようです。

このあたりは吊られた男さんのほうが詳しく解説されています。
バンガードの日本直販の可能性? あったとしてどんなものになりそうか…|吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

レポートによると、この同一ファンドのクラス別シェアの発行は日本だけ認められていません。
この状況、日本の低コストファンドを知っている投資家にとっては『おいしい状況』です。

なぜなら『販売手数料なし』で『保有コストも低コストの投資信託』そして『すぐに売っても解約手数料がない・もしくは一定』さらには『100円程度の少額でもコスト水準が変わらない』のに『販売会社を通じているので口座管理手数料も当然無料』なのですから。

今回は、投資信託の運用会社数・資産残高・1ファンドあたりの資産残高を国際比較してみたのですが、いろいろ調べてみた結果は日本の投資信託は99%のポンコツファンドを避けることができれば、他国が羨ましくなるような状況になっていたということ。

せめて1%程度しかないと言われている日本のまともな投資信託は、コツコツと純資産残高を積み上げてファンド単体でも採算のとれるファンドに育っていくような環境になってほしいのです。
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