ふき出し 子犬 モヤモヤ 考える

カンさんのブログに世界初!米国フィデリティが、年間経費率ゼロの『インデックスファンド』2本を設定!という気になる記事がありました。

アメリカ株式市場を投資対象
フィデリティ ZERO トータルマーケット・インデックスファンド(FZROX)

米国以外の先進国、新興国の株式を投資対象
フィデリティ ZERO インターナショナル・インデックスファンド(FZILX)

この2本を保有すれば全世界株式インデックスファンドが保有コストが無料で投資できるという今までの常識では考えられないファンドが誕生したことになります。

経費率が無料には何か問題がないのか考えてみました。

年々指数提供会社へのライセンス料金が割高になっていた


ここだけ米国ではなく日本の話に向かいますが、以前に対象指数の使用料を調べました。

TOPIX (上限0.03%)
日経225 (0.025%)
JPX日経インデックス400 (最大0.04%)
MSCIコクサイ (上限0.05%)
ダウ30種平均 (0.06%以下)
※調べた範囲内

各対象指数の使用料(ライセンス料)を見るとライセンス費用が年々割高に感じてくるより引用


米国レベルの低コスト合戦を見ると対象指数の使用料が経費率に対して大きなウェートを占めていることがわかります。

日本でも「楽天・全米株式インデックス・ファンド」の対象指数が「S&P500」ではなく「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」を採用しているのは、「S&P500」を使用するのに支払うライセンス料金が高かったからという中の人の回答もあります。

ETFやインデックスファンドはベンチマーク(指数)があってはじめて機能するものですが、そのベンチマークの使用料が連動するためのもっとも厄介な問題となっているのが現状です。

貸株に回せば品貸料で収益がある


ファンドの資産残高が伸びて安定した規模になると、ファンドが保有している現物株式を貸株にまわして品貸料を得ることも可能でしょう。

貸株にもリスクはありますが、貸株で得られる収益はインデックスファンドの運用において売買手数料や保有コストで失われた純資産を帳消しにするまたとない機会です。

むしろ低コスト化が進んだ最近のインデックスファンドでは「貸株料>保有コスト」もあり、そのままだと指数をアウトパフォームしてしまうので貸株金利がファンドに還元されずに運用会社のポケットに向かってしまうこともあります。

指数作成と運用が同一企業の問題点 その1


絶対ではありませんが指数提供会社が作った指数なら中立性が保たれます。

今回の例でいくと、フィデリティが指数を作成するのですからポートフォリオ構成銘柄最上位をフィデリティ社にすることも簡単だ…ということです。

こんなあからさまな運用をするとバッシングされるのは当然ですが、例えば時価総額加重平均に対してフィデリティ社だけ2~3倍多く取り込まれる設定だったらどうでしょう?

案外、構成銘柄10位以下については投資家も気にしていない…気付かないこともあります。

もちろん、それがダメだというわけではありません。年間経費率0.00%の対価がフィデリティ社に少しだけ多く投資しているということを理解して納得できるのならばOKです。

指数作成と運用が同一企業の問題点 その2


もしもインデックス運用で失敗をした場合、それを取り戻すのは基本的に不可能です。

しかし、フィデリティが作成している指数を投資対象としているフィデリティのファンドに運用のミスが出てしまった場合、指数にファンドが追随していく通常の運用ではなく、ファンドに指数が寄せていくことでファンド保有者が知らぬ間にミスをカバーすることも可能になります。

他にも、指数提供会社は事前に対象銘柄の除外や組入れを定期的にしています。
連動するファンドは情報公開後に銘柄の売却や買い付けることで指数との連動を継続します。

この作業。同一企業が行うということはインサイダー取引に似た問題があるかもしれません。

社内の指数作成部門が予定しているスケジュールは運用部門が情報公開前に入手できます。
社内の運用部門が銘柄入換作業を終了してから、指数作成部門がネットやメディアに銘柄入換情報を公開したらどうなるでしょう?

影響力のある指数ならば、指数をアウトパフォームする機会が毎年発生します。

コストを払ってでも指数を外注するかコスト削るための自社指数を受け入れるか


上記の問題点は妄想です。可能性の話であってフィデリティの年間経費率0.00%インデックスファンドがダメだという事はありません。
どっちにしても日本では買えない米国の話。。。

指数提供会社のMSCI社は最近のインデックス投資ブームもあって業績は右肩上がりです。

MSCI【NYSE:MSCI】インデックス投資ブームの追い風を受ける株価指数算出会社|アメリカ部

ETFやインデックスファンドはこの指数を使用するためのライセンス料金が頭の痛い問題で、これを解消するにはライセンス料金が安い指数提供会社に乗り換えるか、自ら指数を作成してコストを抑制するしかありません。

コストを払ってでも指数を外注する既存方式で資産運用するのか?コスト削るための自社指数を受け入れるか?数年後の日本のインデックス投資家は選択を迫られるのかもしれません。
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