読む時点で内容の価値が変わるでしょう?
現在(08年10月)は文中の内容通りの事態に陥っている最中である。登山で言う7~8合目ってトコロでしょうか?
今回の世界同時金融危機は一言で言えば『金融収縮』なのだが
単純に膨張したレバレッジが収縮に向かうレベルではなく
長い間、金融工学のインチキなデリバティブ手法によって積み上がったことの崩壊
最先端をいった金融工学の清算がはじまっている感じがする。

よくよく考えれば変な話なのにその時々には変に思えないのがバブル現象でしょう

気になったところをメモ

「資金はタダで調達でき、貸し出しはコストもリスクもかからないのだから、合理的な貸し手は借り手がいなくなるまで貸し出しを増やすのが当然である。」P.96

「四半世紀にわたって自由市場という神に懸命に犠牲を捧げてきた結果である。何とも屈辱的なことだ」P.149

「1980年代に経済政策が政府中心から市場中心に変化した点は、80年代と90年代にアメリカ経済の回復をもたらす決定的な要因になった」
「しかし、現在の市場の危機が幅の広いものであることをみれば、市場重視が問題の解決に役立つ考え方ではなくなり、問題そのものになる時期がきたのだと思える。」
「四半世紀にわたった市場重視の時代は終わり、振り子が逆に振れる時代がきたのである。」
P.226



まぁ今回の一件で無茶をしたヘッジファンドや投資銀行などは精算されて堅実で健全なる金融業界への回帰に期待をしたい

   高い収益の時には会社が潤い
   損失が出た時には社会が負担する

・・・ここにもっともっと疑問を持つべきでしょう?
本来、金融はカネを必要としている人や会社にカネを融通してくれるだけの地味な産業なはずである
それがいつの間にか花形企業と呼ばれ高学歴者がこぞって金融業界に向かう
他の業界に比べて利益率(ROE)が高いことや平均年収が高いことも疑問に持ってもよい
モノを創り出さない金融業界にとってこれらは価値の高いことではなくリスクが高いビジネスをしていることの裏返しでもあるのだから・・・。

いま起こっている現象とは結局、無理を通して無に還っているにすぎない
レバレッジを掛けて駆け上った世界の経済は投資の限界に達したときに
溢れかえって暴れたカネが世界経済の首を絞める方向に一斉に向かい出した・・・。
これで文明が崩壊することは考えられないが回復には非常にカネと時間の掛かる作業でしょう?
投資家にとって最高の投資機会はこういう最悪な場面で生まれるのは皮肉な話です

なぜ、アメリカ経済は崩壊に向かうのか―信用バブルという怪物なぜ、アメリカ経済は崩壊に向かうのか―信用バブルという怪物
(2008/07)
チャールズ R.モリス

商品詳細を見る

スポンサーリンク