近年の行き過ぎたアメリカ主導の金融システムから日本はどう立ち直る経済政策をするべきなのか?
時代遅れになったマクロ政策(循環的変化ならまだしも構造的変化には手も足も出ないマクロモデル)から脱却し何をするべきなのか?
小泉・竹中によって米国以上の米国型モデルとなった日本には参考になる諸外国や歴史・政策もなく自ら解決の糸口を探すしかないのかもしれない
あまりにも広域な内容なためどこかを掻い摘んで・・・がなく全体を通してすべてが重要と言える良書

メモ代わりに書き記してみると

20世紀末まではハイテク製品が稀少品で資源・エネルギーがコモディティーだったのですが、その構造が180度変わり今や資源・エネルギーが稀少品になり、ハイテク商品がコモディティー化しつつある


循環的変化もなかなかモデルでは予測しにくいものです。例えば景気の転換点の予測が正確にできるマクロモデルはあまりありません。ただし循環的変化はまだマシです。構造的変化になると既存の理論やモデルはほとんど手も足も出ません。


日本の企業がM&Aに対して大変防衛的で時代の流れにあっていないとする彼らの主張もそれなりに合理的ですが、企業も一つの共同体だと考える日本型経営はそれなりの良さも持っています。グローバリゼーションの進展のなかで日本の企業も変わらざるをえない側面もあるでしょうが日本型経営の良さも維持していくべきです。


デフレはイコール不況という認識をしている人が多い。それは、好況はイコール、インフレという考え方につながる。そう考えるからこそ2002年以来の景気回復課程で「日本はもうすぐデフレを脱却出来るのではないか」という期待が高まったといえる

しかしデフレと好不況は直接関係はない。市場統合によって生じるデフレは「構造」であり好不況はあくまで4年ごとに繰り返す「循環」である。デフレから脱却すれば景気が持続的に回復するとか景気を回復させればデフレから脱却できるといった考え方は構造と循環を混同した議論である


総合経済政策はあくまで循環によって生じる不況には有効であるが構造が変化していることによって生じるデフレに対しては全く無力である。そればかりか弊害もある。過剰流動性を生み出して資産インフレを引き起こすからである。


物価が下がっているなかで実質成長率が高まり生活水準が向上することはありうる。まさに2002年1月から始まった景気回復がそうであった。


世界最大の債務をかかえたアメリカが金融大国で世界最大の対外債権国日本が金融小国だというのは、なんともおかしな構図です。売り上手だけれども買い下手の日本にしっかりした買うシステムをつくり売り上手、買い上手の日本になっていかなくてはならないでしょう。


・・・その他にも最近、批判を受けているグリーンスパンの主張のおかしくないこと
ゼロ金利解除後、機関投資家や銀行の外債売り越しをカバーしていたのが個人投資家による毎月分配型の投資信託などの大きな伸びだったこと

農地・エネルギー問題・・・などと様々な問題が日本には絡み合っているけれど困難ながらも乗り越えられるはずである
そして日本の持つユニークな「良さ」が世界にも見直される時代が来るような気もする

間違いだらけの経済政策 (日経プレミアシリーズ)間違いだらけの経済政策 (日経プレミアシリーズ)
(2008/11)
榊原 英資

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