羽生善治『将棋が急に弱くなることはありませんが、少しずつ力が衰退していくことがあって、その後退要因としていちばん大きいのが「リスクをとらない」ことなんです。リスクテイクをためらったり、怖がったりしていると、ちょっとずつですが、確実に弱くなってしまうんですね』 - 勝負哲学より
― とよぴ~さん (@toyop129) 5月 17, 2012
その後、岡田監督は「リスクをとらないと少しずつ弱くなる」ことの意味を詳しく教えて・・・と
経験を積むと、この戦法ではこのくらいのリスクがあるということがかなり正確に読めるようになってきて、リスクの程度や影響度が計算できるようになるんです。すると、どうしても危ない橋は渡りたくなくなります。
つまり勝ちたいがために、リスクをとるより、リスクから身をかわすことを優先するようになる。でも、周囲はいつも変化し、進歩もしていますから、安全地帯にとどまっていると、その周囲の変化にだんだん取り残されてしまいます。
結果、安全策は相対的に自分の力を漸減させてしまうんです。P.85
よく言われるようにリスクをとらないことがリスクなのですが羽生名人流に語ると・・・
リスクをとることこそリスクから逃れる最高のすべです。だから、いまリスクテイクすることは未来のリスクを最小限にすると、私は自分に言い聞かせています。P.88
岡田監督から「より安全なリスクテイク」の方法として工夫していることは?
とりたててアクセルの踏み方が上手になったわけではありませんが、ただ、リスクを少しずつとるようにはしています。
たとえば、トータルでこれくらいのリスクをとろうと目安を決めたら、それをいっぺんに引き受けるのではなくて、そのときの自分が消化できるサイズにまで小分けにして、毎回少しずつとっていくんです。
いわば分散型のリスクテイク法で、新しい戦法を試したいときなどによく使います。1回1回は小さなリスクテイクであっても、それを20回、30回と続けていくと、安全性はある程度確保できたまま、以前とはまったく異なる場所へ出ていることがあるんですよ。
リスクをとらないと少しずつ弱くなるといいましたが、反対のこともいえて、少しずつリスクをとっていくと思いのほか力が増していくことがあるんです。P.89
なるほど!さすが勝負の世界で生き抜く名人の言葉は重みがあります
最近、投資本はご無沙汰ですが投資から離れることで得られることも多いです
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