シェアーズカフェのブログさんのブログ記事公務員になりたいという証券マンのユウウツ ~対面型証券に存在価値はあるのか~が秀逸で考えさせる内容だったのでピックアップ

友人の会社も業績は悪く、ネット証券の存在を考えればいまさら営業マンが株や投信を売る意味はあるのだろうか、と悩んでいた。


以前に自分も収益の柱なきネット証券に未来はあるかでネット証券の今後について書きましたが対面型証券はさらにその先を行く末期的状況を迎えています

これはまさにそのとおりで、ネット証券のさきがけである松井証券の社長は、営業マンが何の役にも立たない相場観をダラダラと話して顧客の時間を奪うことは百害あって一利無し、ウチは無駄なアドバイスに一切コストを掛けない・・・という方針の元、営業マンが注文をとってくるスタイルからコールセンターで受け付ける形へ切り替え、ネット取引にもいち早く進出した。

「コールセンターの女の子の方がよっぽど沢山注文を取っているぞ」と存在価値を否定された営業マンは顧客を大量に連れて同社を離れたが、利益率は飛躍的に改善した。


選択と集中ですね。ネット証券は実体を持たないからこそ営業マンを捨ててコールセンターに集中する道を選びましたが対面型は兵隊を多数かかえているのがネックとなったまま改善の選択もなく集中もない

松井社長の考えとして、投資における価値のあるアドバイス=コンサルティングはそんな生易しいものではない、全ての営業マンがそんな難しい事を出来るわけがない、ならば当社はコールセンターやネットトレーディングで取引の手間を減らして、売買手数料=ブローキングを思い切り下げることで付加価値を出す、と考えていたという。


松井証券の先見性は正しいです。規模はともかくキャッシュ・フローなどの健全性などを見るとネット証券でも松井証券は群を抜いています

松井社長は「日本のブローキング(売買手数料)の市場規模は1兆円位だが、これを1000億円まで下げてやります。そんな小さい市場で野村証券さんが生き残れますか?という話です」と凄まじい経営戦略を語っている。つまり市場規模を思い切り小さくすることで高コスト体質の対面型証券会社をはじき出そうというのだ。


今にして思えば株式投資のユニクロ化を実践したのは当時のイートレード証券(現SBI証券)ではなく松井証券でしょうね
単純な価格破壊は自他共に疲弊するだけの消耗戦となりますが上記のように壮大な理念(高コスト体質の対面型証券会社をはじき出そう)があればこその価格破壊は松井証券と顧客がウィン・ウィンの関係になります



・・・で興味深い話はまだまだ続いて必見ですので要チェック
松井証券の挑戦が美談として紹介されているのですが待たされているのが運用会社の松井証券化
「・・・ん?なにそれ?」って感じですが「日本のブローキング(売買手数料)の市場規模は1兆円位だが、これを1000億円まで下げてやります。って部分
ここは売買手数料を10分の1にまで引き下げる決意を感じるのです

ここを「日本の投資信託の運用コスト(信託報酬)を10分の1にまで下げてやります」こんなアホ(夢)みたいな経営戦略を語って既存の大手運用会社に風穴を開ける会社が登場すれば面白いなぁ~と思った次第です

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