以前の記事EXE-i シリーズは投信界のPB vs NB戦争では多くを書きませんでしたが運用会社にとって今回のSBIアセットマネジメント&SBI証券のとった行動とは禁じ手とも言える手段だと思いつつ喝采していました
なぜそんなこと考えたのかというとブログ記事にも書いた通りに

プライベートブランド(PB) 「EXE-i(エグゼアイ)」シリーズ
ナショナルブランド(NB) 既存の大手運用会社によるインデックスファンドシリーズ

こんな図式があったからです
今回の例で言うプライベートブランドとはSBIグループが独自にファンドを企画、SBIアセットマネジメントが運用してSBI証券が販売するブランドのことを指します
それが既存では不可能な低コストになった理由は簡単です

今までコストが最安水準だったSMTグローバル株式のコスト内訳

SMTコスト内訳

今回のEXE-i 先進国株式ファンドがどれほど低コストであるのかに注目

EXE-i 先進国株式ファンドコスト内訳

SMTグローバル株式EXE-i 先進国株式
委託会社0.1785%0.105%
販売会社0.2835%0.105%
受託会社0.063%0.0315%
投資対象コストなし0.11%
信託報酬0.525%0.3515%

わかりますか?
一見すると低コストにしているEXE-iのほうが頑張っているようにも見えますが運用と販売は同じSBIホールディングスなので連結すると投資家の支払う信託報酬を委託(0.105%)と販売(0.105%)の両方(合計0.21%)から徴収できますのでSMTを委託(0.1785%)よりも儲けが多いのです
そしてEXE-iが他社の追随を許さないほど画期的なのはSMT販売会社側の取り分0.2835%に注目
今までどおりに既存のインデックスファンドを売っていたほう単純に儲かっている
既存の取り分0.2835%とSBIグループ全体の0.21%(0.105%+0.105%)より低コスト設定がスゴすぎる

利幅のない既存の運用会社がEXE-iに対抗してこれ以上の低コスト競争に向かうのは難しそうです
むしろEXE-iに対抗するのなら大手運用会社自身が販売に乗り出すしかないかも
それをするにも新ファンドの設計やら販売網の整備・・・難しいことは想像できます
最近は直販と呼ばれた運用会社がネット証券と手を組んだりネット証券が独自に低コストファンドを企画販売したり・・・証券会社のビジネスは株式手数料から投資信託の販売に変わったような勢いを感じます



今回の「EXE-i(エグゼアイ)」シリーズにようなアイデアは以前から議論があったように感じていましたがコメント欄のWerder Bremenさんのご指摘で思い出しました!
かれこれ4年前なんですねぇ~

例えばこんなかたちでTOKやVTを買い付けてくれる投資信託が信託報酬0.35%あたりで登場したら・・・そちらに資金が移ります♪
考え方はものすごいシンプルですよね?

・日本の個人投資家の資金をまとめて預かって現地のETFを買い付ける

・指数とのトラッキングエラーなどは気にもせずただ買い付けるのみ

・分配金はプールしておいて再投資

・円建てで特定口座に対応

ただ問題なのはいままでと仕組みが違うから売れるかどうかはわからないマニアックな商品かもしれませんね(笑)

とよぴ~のコメント欄より - 2009/04/05 (日)


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