リフレはヤバい (ディスカヴァー携書)
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小幡 績
ディスカヴァー・トゥエンティワン
売り上げランキング: 7,899
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まず本のタイトルにある[リフレ]とは
『インフレを起こす、ということです。
インフレとは、多くのモノの値段が上がるということです。』P.18
それでは本のタイトルにある[ヤバい]とは
『リフレ政策は、インフレをいったん起こしてしまうと、そのインフレが制御不能になってしまうことが問題なのではない。
インフレを起こせないのに、インフレを起こそうとすることが問題なのだ。』P.6
インフレとデフレのメリット・デメリットを挙げてみます
- 物が売れやすくなり景気が良くなる
- 物の価値が上がり通貨価値が下がるので輸出で有利になる
- 会社の売上・業績がアップするので働く現役世代に有利 (輸出企業)
インフレのデメリット
- 極端にお金の価値が下がりすぎる(ハイパーインフレ)と物が買えない
- 他国から輸入で物を仕入れる事が難しい
- 通貨価値が下がりすぎると外国からの信用をなくす
デフレのメリット
- 資産をもっている人は資産を増やさなくても実質増えた事になる
- 外貨、輸入品を安く買えるようになる
- 退職リスクが存在しない十分資産をもっている高齢者に有利
デフレのデメリット
- 物が売れないので景気が後退する
- 一般消費者の給料も減りることで消費行動を抑制してデフレが進行する
つまりインフレ・デフレどちらの状況でも得する人と損する人がいるってことです
その得する人と損する人とは若い人と高齢者の対立です
インフレ・デフレどちらも良い面・悪い面があるとしても
デフレ期よりもインフレ期のほうが失業率や倒産件数などデフレ期のほうが悪化しているので個人的にはインフレ寄りだな・・・と再認識させてくれた本でもあります
さらに厄介なことに高齢者にとって有利なデフレでも給付される年金はリスク資産で運用されている
本来ならば資産を多く持たない多数の高齢者にとってもインフレのほうが望ましいのではないか?
ハイパーインフレにならないことが重要なのであってインフレに行きすぎないためのインフレターゲットを兼ねているリフレ政策は必要でしょう
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