グレアムの割安株投資を理解したうえで成長株投資を学ぶのならば読みやすいしベストの一冊と言えるでしょう。
内容的にもあまり詰め込み過ぎていないのでバフェットを知るにはお金持ちになるためのバフェット入門と同様にオススメできます。
いくつか気になる点のひとつにP.128からROTC(総資本利益率)の説明に入りますが
純利益÷総資本
をROTCと呼ぶが
総資本=総資産と金額としてはバランスされるはずだから
ROTC=ROA
になるだろうしROAの方がメジャーな指標だからこちらを用いるべきだと思う。
もしかしたら
総資本=純資産+有利子負債
なのかも知れないがこの本ではそこまでの説明は省かれているので推測するしか手がないのである。(おそらく読む限りではこの計算式が正しい)
そして本文ではH&Rブロック社を何度か分析されているが数値としては絶対にROEより分母の純資産に有利子負債を加えたROTCが高い数値を出すのは不可能であって
ROE≧ROTC
なはずであるがP.266~P.267の利益率推移では1990年に数値が逆転しROTC>ROEである。
ここは疑問が残ります。
それとP.252のバークシャーの予想株価ワークシートでは文中と表のBPSのところがPBRになっています。
あきらかなミスプリントなので初版を持っている人は確認してツッコミを入れましょう(笑)
この本だけではオーナー収益などのバフェット流投資手法は公開されてはいないが十分な価値のある良書であることに間違いないでしょう。
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