
インデックス投資界において大御所の山崎元さんは以前からバランスファンドに否定的な立場でしたが今回のコラムでは気持ちいいほどバッサリ斬り捨てています
自身で運用する対象としては好きだが運用対象としてのバランスファンドはダメとのこと
自分はバランスファンドを毎月コツコツ積立している立場ですので肯定的な意見を書いてみます
(参考リンク)
【楽天証券】バランス・ファンドを巡るあれこれ|評論家・山崎元の「王様の耳はロバの耳!」
第222回 バランス・ファンドを巡るあれこれ|山崎元「ホンネの投資教室」|楽天証券
バランスファンドは投資から一定の距離をとりたい人に向いている
コラムではバランス・ファンドが「初心者向け」だというのは嘘とあります
現在では各アセットクラスでのバラ売りされたインデックスファンドやETFが登場していますので今さらバランスファンドを選択する理由も少なくなっていているようにも感じます
しかしながらバランスファンドには自信過剰バイアスを未然に防ぐという作用があります
過去に自分で最適だと考えた資産配分をマネックス資産設計ファンドと比較したことがあります
結果は惨敗・・・相場が下落基調な時期だったこともありますが株式配分が大きかった当時は痛くありがたい授業料を支払った経験があります
その結果をもとに行き着いた戦略が『自分縛り』です
バランスファンドならば自分の手間が行き届く範疇ではない
それでいてある程度は納得のいくアセットアロケーションのバランスファンドを選択する
リバランスという誕生日や結婚記念日といった機械的でもアセット間での乖離や株式市場の暴落といったタイミング的でも自分の裁量が登場する機会ですら『自分縛り』で禁止
投資をしているのだが投資をする距離を一定に保つ作用があります
NISAが恒久化されない現在時点でのバランスファンド
山崎さんのコラムから以下を引用
運用期間を通じて資産配分を調整する投資行動を「リバランス」と呼ぶが、バランス・ファンドは、NISAの枠内でリバランスを可能にするので、「NISAに向いた商品だ」と言う向きもある。
たしかにバランスファンドならばファンド内でリバランスが行われるので売買による投資枠が減ることもないのはメリットのひとつです
しかしながらバランスファンドがNISAに向いているのではなくNISAという制度が恒久化されていない現状では5年という期間の中で損をする可能性を考慮すると株式ファンドにNISA資金を集中することにためらいもあるのです
もしも今後の改正で非課税期間が恒久化されるのであれば全世界株式インデックスファンドなど債券を含まないほうが期待リターンの高さから非常に大きな魅力になることは間違いありません
ここまでバランスファンドに対して自分の考えをまとめてみましたが前提条件があります
それは低コストでシンプルなバランスファンドであることです
数多くあるバランスファンドの中でもオススメできるのは一握りです
- 世界経済インデックスファンド
- eMAXIS バランス(8資産均等型)
低コストについて
どちらも運用管理費用(信託報酬)が純資産総額に対して 0.54%(税込み)というインデックスファンドと遜色のない低コストが最大の魅力です
ETFと比較すればコスト面では劣りますがインデックスファンドと比較した場合はバラ売りを組み合わせた平均コストとバランスファンドが同水準となります
シンプルについて
上記2ファンドの投資戦略は非常にシンプルです
自分の裁量が入らないための選択がバランスファンドでしたがバランスファンドのファンドマネージャーの裁量が入るのもまた嫌なのでシンプルで永続的に変わらないファンドの特徴・特色が必須条件です
(世界経済インデックスファンド)
基本組入比率は、地域別(日本、先進国、新興国)のGDP(国内総生産)総額の比率
(eMAXIS バランス)
各投資対象資産の指数を均等比率で組み合わせた合成ベンチマークに連動
こういった視点でみるとセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドやSBI資産設計オープン(スゴ6)は現在は運用管理費用の面ではオススメできなくなりマネックス資産設計ファンドや楽天資産形成ファンドのような投資理論に基づいて基本資産配分比率を年1回見直すのも個人的には必要ない
バランスファンドに投資することは簡単だし真似ることもまた簡単なのですがここまで行き着いたところでのバランスファンドを選ぶという選択肢もまたあるってことです
(こちらでも関連記事として紹介しています)
2015.04.17 1週間 1ヶ月 パソコンに触れていなくても資産運用は大丈夫なんですよ
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