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先月、投資会社社員を名乗る男から、「投資信託の受益権を購入できる。名義を貸してほしい」と投資話を持ち掛けられて、1740万円だましとたれた詐欺事件がありました。(産経ニュース

投資信託の受益権?名義?まったく電話の意味がわかりませんが、金融関係は無駄に難しい言葉がつきものですので、高齢者は騙されやすいのかもしれません。

こんな時には、こう返答してみてはいかがでしょうか?
「そちらでは投資者保護基金に加入していますか」
「万が一、運用会社が倒産しても、受託銀行が倒産しても、あなた(販売会社)が倒産しても、私たちの資産(信託財産)を負債の返済に充てることはできないので、影響が出ませんよね」

電話の相手が戸惑っていたら「それでは…」と電話を切りましょう。

投資者保護基金 (とうししゃほごききん)とは


証券会社に預けている金融資産は、基本的には証券会社の資産とは分別して管理されているが、証券会社の破綻等、万が一の事故により支払いに支障が出た場合に顧客一人当たり最大1,000万円を限度として支払いを補償する仕組みのこと。
基金にほ証券会社(国内に支店のある外国証券会社を含む。)の加入が法律で定められている。

投資者保護基金 とは|コトバンクより引用



もっとシンプルに書くと、こんな感じ

「証券会社が破綻しても、投資信託などは分別管理されているので、投資した資金を失われることはない。
(証券会社が破綻など)状況が状況なだけにすみやかに対応ができない場合は、投資者保護基金が最大1,000万円を限度として対応してくれる制度。」


証券会社は投資者保護基金の加入が義務


分別管理・投資者保護基金への加入|SBI証券
投資者保護基金による補償|マネックス証券
お預り資産<あんしん>宣言|カブドットコム証券
分別管理|楽天証券

ネット証券大手4社はいずれも投資者保護基金への加入についてホームページ上で宣言されているので、確認ができます。
電話勧誘による投資話は、100%詐欺だと思って聞いた瞬間に電話を切るくらいのほうがよいでしょう。
※中には店舗型の証券会社から電話が来る場合もありますが(顧客にとって)得な話ではない

投資信託は銀行からでも投資できますが投資者保護基金は未加入がほとんどです

銀行は証券会社とは異なり、投資者保護基金に加入していません。したがって、ソニー銀行でご購入いただいた投資信託は投資者保護基金の対象とはなりません。

ソニー銀行|ご注意より引用


投資信託は預金保険制度・保険契約者保護機構の対象ではありません。また、当行でご購入いただきました投資信託は投資者保護基金の対象ではありません。

イオン銀行|投資信託に関する留意点より引用


ネット銀行で投資信託を買うな…とまでは言いませんが、銀行の預金残高が大きいところで買うほうがいいかも

投資者保護基金で過去に支払われたケース


平成10年12月1日の設立以降、顧客に対する補償を行った実績は、以下の2件となっています。
① 南証券(本社:群馬県)補償金総額約35億円※(平成12年度)
(※当時は、1,000万円の上限額がありませんでした。)
② 丸大証券(本社:東京都)補償金総額約1億7千万円(平成24年度)


南証券の約35億円と丸大証券の約1億7千万円を見ると、最大1000万円までの理由がわかります。
金融危機で破綻が連鎖するような場合は、」ひとつやふたつでは済みません。

考えようによっては、リーマン・ショック級の大暴落があってもこれくらい…と見ることも?

投資者保護基金の資産規模


平成26年3月末現在の資産規模は、約559億円です。(日本投資者保護基金

証券会社が破綻するような不景気時期では、現在の心境と違って、『今すぐにでも現金が必要だ』となる人もいるかもしれません。
その『今すぐにでも』に対応してくれるのが投資者保護基金 (とうししゃほごききん)ということを頭の片隅にでも気にしておきましょう♪

(おまけ)ちなみに投資者保護基金の対象は投資信託だけでなありません。

株式(保護預り株券)、投資信託(MRFを含む投資信託受益証券、ETF、REIT、ベンチャーファンド)、外貨建てMMF、債券(個人向け国債、外国債券など)、信用取引の委託保証金代用証券、中国株、米国株

キャッシュポジションも対象です。

お預り金(新規公開株式等の募集・売出しに係る購入代金も含む)、信用取引の委託保証金、先物・オプション取引の証拠金

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