
バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)に中国A株が追加されます。
他にも、4本のバンガードETFは、中・大型株で構成されるインデックスから、大・中・小型株で構成されるFTSEオールキャップ・インデックスに移行することになりました。
(バンガード・インベストメンツ・ジャパン)
4本のバンガードETF(VWO、VEA、VGK、VPL)に小型株が加わり、分散効果がさらに拡大
~世界最大の新興国ETFであるVWOには中国A株も追加~
(Reuters)
中国A株を新興市場ETFに、米バンガード組み入れへ
(投信まとなび)
バンガード、4本のETFに小型株を、さらにVWOに中国A株を加えることを発表
中国A株とは
上海証券取引所または深圳(シンセン)証券取引所に上場するA株は、中国本土の国内投資家専用でしたが、2002年に適格外国機関投資家制度が導入され、海外機関投資家による限定的な投資が認められていました。
日本国内では日興アセットマネジメントで『日興AM中国A株ファンド』が運用されていますが、それは日興アセットマネジメントが2003年12月にQFIIの資格を取得したことにより、人民元建証券に直接投資を行なう投資信託を設定・運用できるようになったからです。
Reuters記事では
バンガードは最近、中国A株のクオータを入手したとしている。とありますので、新興国株式ETFであるVWOでも投資できるようになったのでしょう。
※クオータとは『割り当て』を意味します
小型株を入れて経費率の影響はどうなる
4本のバンガードETF(VWO、VEA、VGK、VPL)に小型株が加わり分散効果が拡大します。
一般的な考えでは、小型株を加えることにより一時的にでもコストが増大することが予想できますが、バンガードによると
今回の変更による経費率への影響はありません。とのこと。
記事の下部には、詳しく説明されていました。
ベンチマーク移行に伴い保有銘柄の入替えが必要になることから、一時的に取引コストが発生すると考えられます。
ETFを運用しているバンガード・エクイティ・インデックス・グループは、効率的なポートフォリオ・トレーディング戦略やその他の定期的なインデックス・リバランス戦略を通じて、影響を最小限に抑えるよう努めます。
ベンチマークの変更は、混乱を避けコスト効率の高い方法で移行するため、数か月をかけて段階的に行います。
現在、各ETFの目論見書では、経費率を0.09%~0.15%としていますが、ベンチマークの変更による経費率への影響はないと見込んでいます。
以前には、FTSE指数は韓国を新興国から先進国市場へと分類しました。
MSCI指数からFTSE指数に変更した新興国株式ETFのVWOでは、韓国を先進国入りさせることに伴いポートフォリオから除外したことがありました。
その時も、数か月をかけて段階的に行っていました。
(参考記事)
2012-10-03 バンガードがMSCIに宣戦布告
当時も大きな比率をしめていた韓国の除外でコスト高が懸念されていましたが、バンガードが影響を最小限に抑えるよう努めた結果、ほとんど気にならなかったレベルになったのが印象的です。
今回もまた、バンガードがいい仕事をしてくれることでしょう!
バンガードのETFは進化が止まりませんね!グッジョブ!
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