ブラックロック・ジャパン

ブラックロックが運用する『iシェアーズ MSCI 日本株最小分散 ETF』が上場します。

ETFのトップ・ブランド「iシェアーズ®」が国内初の最小分散ETFなど
日本株を投資対象とするETF4銘柄を東証に同時上場予定
|ブラックロック・ジャパン(PDF)
新規上場の承認(ETF)-iシェアーズ シリーズ4銘柄(ブラックロック・ジャパン)|日本取引所グループ

iシェアーズ MSCI 日本株最小分散 ETFの概要
コード1477
連動指数MSCI日本株最小分散インデックス
信託報酬0.19%(税抜)
分配金年2回
売買単位1口

MSCI日本株最小分散インデックスに連動するETFなのですが、最小分散と聞いて、今年最初にあったイベント『インデックス投資ナイト2015』に参加した個人投資家には、聞き馴染みがあったのではないでしょうか。

(参考記事)
インデックス投資ナイト2015に行ったら感動してきたという話|ほったらかし投資のまにまに
インデックス投資ナイト2015速報その2(続いて第二部のインデックス講座「あなたの知らないインデックスの世界」)|1億円を貯めてみよう!chapter2

日本株だけをみるとリターン格差を紹介したい。日本株の代表的な日経225やTOPIX以外にJPX400などが発生してきたり、ミニボルと呼ばれたリスクを非常抑えたインデックスがある。
TOPIXは時価総額と異なるインデックスに投資すれば、リスクを低減を計れたり、リターンの向上が図れる場合がある。
成長性の高いグロース株、割安であるバリュー株さらに、サイズ割合のラージ、スモールなどがある。そういったインデックスがグロースよりも高いというのが過去の実証で出ている。
TOPIXが注目されがちですが、そのようなインデックスを投資対象として考えても良いのではないかということ。外国株においても同じようなことがいえる。
リスクを抑えた商品でリターンが高い商品、リスクが中位でリターンも高い商品、いろいろとあるのが表を見てお分かりになると思う。
このように世の中には、様々なインデックスがたくさんあるので、そいうったものに投資するのも一つの手段である。


ちなみにポートフォリオの標準偏差を5%などに抑える指数はMAXISトピックスリスクコントロール(10%)のような手法ではなく、食品株や電力株など銘柄のもつ性質(ボラティリティの低いセクター)により実現した戦略です。

ボラティリティが非常に大きいIT株や銀行株を除外した指数とのこと


小松原 宰明氏(イボットソン・アソシエイツ・ジャパン)に根ほり葉ほり尋ねたら、生活必需品セクターに近い印象を持ちましたが、ミニボル指数はボラティリティ(価格変動)の少ない銘柄を抽出しているので、結果として生活必需品セクターやディフェンシブ銘柄が多くなります。

卵が先か鶏が先かという感じ。

インデックス投資ナイトで小松原さんの話を聞いていた時に、このように感じていました。

『ミニボル売ってないから買えませーん(゚∀゚)』

リスクが高いわりにリターンがないコモディティと、リスクが低いわりにリターンが好調だったミニボルの記憶だけは鮮明に残っています。

それほどリスクリターンの図でみたミニボルは魅力的でした。

当時の図表を誰も持っていないけど。。。

最小分散が、ETFとして投資できるところまで東証が便利になってきたということでしょう。

最小分散について、野村證券の最小分散投資についての用語解説が素晴らしい。
全文引用して興味深いところは赤字で強調しておきます。

最小分散投資(証券用語解説集)|野村證券

銘柄の組み合わせを変えたり、組入比率を増減することによって株式ポートフォリオ全体の価格変動リスクを抑えるよう投資する手法。

株式ポートフォリオの価格変動リスクと期待リターンの関係において、組入銘柄やその組入比率を変えることでポートフォリオのリスクを変えることは可能であり、低リスク・ポートフォリオの将来の期待リターンは低く、高リスク・ポートフォリオの期待リターンは高い、という「ハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターン」の関係が理論上は成立する。価格変動リスクを定量化する際には、一般的に株式のリターン分布の標準偏差を用いて計測するが、最小分散投資の「分散」は標準偏差の2乗であり、リスクを意味する言葉として使われている。

株式市場全体を母集団として複数銘柄でのポートフォリオを組み、横軸にリスク、縦軸に期待リターンをとって同一リスクのポートフォリオのなかでリターンが最大となるポートフォリオを結んだ曲線(=効率的フロンティア)を描いた際、この曲線上でリスク(=分散)が最小となるポートフォリオが最小分散投資である。

最小分散投資に関連し、様々な株式ポートフォリオについて、過去のリスク(=分散)が小さいほど、その後の実績リターンが大きくなり市場平均のリターンをも上回る「ローリスク・ハイリターン」の実証研究結果が相次ぎ報告されたことが、運用リスクを抑えたうえで高成績を狙う株式ポートフォリオ運用につながった。こうしたリスクを低減し中長期的に市場平均に勝つことを目指す株式ポートフォリオ運用は低ボラティリティ運用戦略とも呼ばれ、スマートベータ指数としても実用化されている。


小松原さんの講義の最後にはこのような言葉がありました。

インデックス選びはアクティブに!
市場インデックス呪縛からの解放

信託報酬が低いETF(0.19%)ですので、リスクをあまり取りたくない投資家にとって、国内株式をTOPIXからiシェアーズ MSCI 日本株最小分散 ETFに検討してみるのも面白いですね。

iシェアーズの本気を感じさせてくれます。
ブラックロック・ジャパン!グッジョブ♪

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