
インデックス投資をするにあたって、一定期間ごとに一定金額で購入する「ドルコスト平均法」を利用して投信積立をしている投資家は自分を含めて多くいます。
このドルコスト平均法に対して 経済評論家の山崎元さんは『気休め』と否定的な考えです。
【参考】第180回 ドルコスト平均法について整理する | 山崎元「ホンネの投資教室」
コラムではドルコスト平均法で起こりうる3つの弊害を挙げています。
- 機会損失の発生
- 支払い手数料の増加
- 一つの対象に対する集中投資によるリスク増加
このうち、②『支払い手数料の増加』と③『一つの対象に対する集中投資によるリスク増加』は今回の記事では考慮しません。
支払い手数料の増加について
『支払い手数料の増加』については、ETFならネット証券から投資すれば極めて低コストな手数料でおさえることができますし、「フリーETF」や「NISA口座」なら無料もあります。
投資信託に至っては、ネット証券のインデックスファンドならばノーロード(販売手数料が無料)が当たり前の時代となっています。
もしも支払い手数料(率ではなく額)のある投資信託・ETFしか選択肢がない世界だったら、ある程度の資金を貯めて、ある程度のタイミングを見て、大きめのロットで購入します。
そんな世界は嫌だww
一つの対象に対する集中投資によるリスク増加について
『一つの対象に対する集中投資によるリスク増加』が問題となった場合は、あきらかに偏ったアセットに配分が集中しすぎています。
投資スタイルは様々なので「こうあるべきだ!」とまで断言しませんが、このブログでは国際分散投資をキモとしています。
一つの対象に対する集中投資によるリスク増加という現象は、単純にリバランスをしないで当初のアセットアロケーションが崩れているという場合に限ります。
これはドルコスト平均法が問題ではなく、自分自身が掲げた投資ルールが問題です。
機会損失の発生について
今回の主題といってもいい『機会損失の発生』ですが、上昇相場の場合は、一括投資のほうがよいのは紛れもない事実です。
時間を分散することによって残されたキャッシュは、まさに儲けそこなった機会損失。
未来は誰にもわからないのですが、期待リターンのあるアセットクラスに投資するのですから、長期的に見れば、サッサと一括投資するべきだという事になります。
理論的には山崎元さんの主張に同意します。
ドルコスト平均法 どう考えるべき!?
さて 自分の場合はどうだったでしょう。
自分が一括投資をするのならば、最初の1回目(一括投資なので1回目しかない)の時に、きっとある程度タイミングを見てしまうでしょう。
例えば、今はちょうど株価が下がっている時期(参考 こんな暴落体験。投資初心者なら全力で一喜一憂して見るのもあり!?)なので、買いを入れるタイミングを探っている頃だと思います。
つまり!サッサと投資してしまえばいいのですが、キャッシュとして持っている期間があると『儲けたい』『損をしたくない』と欲が出てしまう恐れがあります。
一括投資するべきまとまった資金が、ドルコスト平均法(投信積立)の設定をしなかったことで、投資できていないという最悪の結果になる可能性があります。
これは自分だけに限らずほとんどの人間が持っている本質的な弱さです。
ドルコスト平均法は証券会社にとって、毎月一定額の投資信託を購入してくれることで、長期的な顧客になってくれることが期待されます。
利用する顧客(個人投資家)にとっても ドルコスト平均法は、投資判断が自分の感情に左右されないので、ドルコスト平均法が万能ではないことを自覚していれば、投資の仕組み化が実現できるので悪くないサービスです。
つまり ドルコスト平均法は、証券会社にとっても個人投資家にとってもお互いの利が(珍しく)一致した都合のいいものなのです。
人間は歴史上、同じような事を何度でも間違えてきました。
株式投資の世界でも同じ事で、何度でもバブルや暴落を繰り返してきます。
暴落、大暴落が起こるたびに、市場から退場していく投資家があと立ちません。
そんな暴落場面で退場しないための解決策の一つが、マーケットから距離を置くことだと思うし『ほったらかし投資を実践していくこと』はひとつの選択肢だと思います。
マーケットから距離を置くために、感情のない機会的な投資判断であるドルコスト平均法は、自分にとって有効な手段です。
現実的には、一括投資をするほどの大金を持っていないので、ドルコスト平均法しかないというのが最大の理由なのですが、もしも、宝くじの当選などで大金を持っていたとしても、投信積立を利用して複数回に分けて投資していくと思います。
指示をだした後は、キャッシュがなくなり自動的にドルコスト平均法の買付けが終了するだけですので、投資活動していることを忘れて本業や他の大事なこと(ブログ執筆等)に集中します。
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