
今年は、新興国の減速や、原油安などを背景に、国内外の株式市場は大きく下落しました。
参考 こんな暴落体験。投資初心者なら全力で一喜一憂して見るのもあり!?
参考 各インデックスのパフォーマンス2016年1月
参考 各インデックスのパフォーマンス2016年2月
株式、債券、不動産(REIT)などを1つのファンドで分散投資するバランスファンドも同様に下落しているのですが、日本経済新聞によると市場環境に応じて資産配分比率を変える可変型のバランス型投信が好調だったようです。
参考 バランス投信、守り及第点 金利低下で成績悪化も|日本経済新聞

画像元 バランス投信、守り及第点 金利低下で成績悪化も|日本経済新聞より引用
普段からこのブログでも取り上げることの多い、シンプルで低コストなパッシブ型(資産配分固定型)のバランスファンドと比較してみても、確認してみたら上記の資産配分可変型のバランス型投信のほうが好調な成績だったことがわかりました。
ファンド名 | 年初来騰落率 | 過去1年騰落率 |
ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等) | -7.55% | - |
eMAXISバランス(8資産均等型) | -6.52% | -10.75% |
セゾンバンガード・グローバルバランスファンド | -7.24% | -9.43% |
世界経済インデックスファンド | -8.45% | -14.24% |
野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型 | -2.61% | -3.48% |
過去1年の騰落率で見ても、海外資産をフルヘッジしている野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型は健闘しましたがそれ以外は、資産配分可変型のバランス型投信のほうが勝れていました。
それでも選ぶなら低コストでシンプルなバランスファンド
今回の結果では惨敗だった資産配分固定型のバランスファンドでしたが、それでも長期的に選ぶとしたら低コストでシンプルなバランスファンドがいいでしょう。
日本経済新聞で取り上げられている資産配分可変型のバランス型投信の中には償還予定日が決められているファンドもあります。
長期投資をするにも、これでは道半ばで償還され現金に戻され、店舗型証券会社や銀行なら新たなファンドへの勧誘があるでしょう。無断な乗り換えコストも発生します。
資産配分可変型のバランス型投信は相場の動向でファンドマネージャーが配分を変更するアクティブファンドです。
例えばリアル・リターン・ファンドは株式の組み入れ比率を9割程度から2割程度に上げ下げする。昨年来、運用チームはリスク資産相場は過熱気味とみて、株式の持ち高を減らして米国の長期債にシフトしたのが奏功した。
バランス・イノベーションは運用モデルに従い日次で資産配分を見直している。株式組み入れ比率はゼロになることもある。バランス投信、守り及第点 金利低下で成績悪化も|日本経済新聞より引用
思惑通りに相場が動いてくれれば問題ないのですが、思いと逆の方向に向かってしまった場合のダメージは非常に大きな痛手となります。
もちろん可変させるための売買コストも発生しますし、上記の表にある実質信託報酬を見てもわかるように、資産配分可変型のバランス型投信は高コストな投資信託になっている傾向です。
長期投資としてのバランス投信を選ぶ場合、10年後・20年後も運用し続けるファンドを見つける必要がありますが、今回の年初来~2月末までの成績が良かった資産配分可変型のバランス型投信が存続し続ける可能性がどれだけあるのか疑問。
自分が作成した表にある低コストでシンプルなバランスファンドは、絶対とまで断言はしませんが10年後・20年後も存続している可能性は高いでしょう。
資産配分可変型のバランス型投信と比較するのならば10年後・20年後も運用し続けるファンドの本数は間違いなく高い。うん絶対。
インデックスファンドや指数連動のマザーファンドをシンプルな方針で運用されている資産配分固定型のバランス型投信は、ファンドマネージャーがアクティブに配分を動かす資産配分可変型のバランス型投信と比べて『再現性の高さ』という特性があります。
おまけ 長期運用されているバランスファンドのリターンは?
せっかくバランスファンドのデータをExcelでペタペタと貼り付けたのだから、古くから運用されているバランスファンドの年率リターンがどうなっているのか(2016年2月末時点)を拾ってみました。(設定来リターンではありません)
世界経済インデックスファンド(2009年01月16日設定)
直近5年トータルリターン 40.70%
年率換算 7.07%
eMAXIS バランス(8資産均等型)(2011年10月31日設定)
直近3年トータルリターン 23.52%
年率換算 7.29%
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド(2007年03月15日設定)
直近5年トータルリターン 57.39%
年率換算 9.50%
野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型(2013年09月12日設定)
直近2年トータルリターン 13.10%
年率換算 6.35%
下げ局面での抵抗力を確認することは悪くないのですが、せっかくバランス型投信を選ぶのなら日本経済新聞に書かれているような複数のバランスファンドの組み合わせなどと難しく考えることなく、ほったらかしでも任せられる1本を大事にしてみるのどうでしょうか。
※そんな自分は複数のバランスファンド保持者だから説得力ないが(;・∀・)
スポンサーリンク
関連コンテンツ