
信じていいのか銀行員 マネー運用本当の常識を読みました。
本書タイトルにある問いに対する回答は「とんでもない!銀行員を信じるような人になってはいけない」と、まえがきの3行目にすでに書いてあります(笑)
それでお終いというのではなく、内容はどう適切に銀行を利用していくべきか具体的な方法と資産運用についての真実について深く掘り下げていきます。
銀行員ですらお金の専門家と呼ぶにはお粗末な知識(これは銀行で販売されている金融商品がボッタクリばかりなので仕方ないかも)でしかないこと。
正しい銀行との付き合い方について論破しています。
4章ではじめて投資や資産運用についての話に向かいます。
相変わらずの山崎節で読んでいて爽快なのですが、途中で投資についての基礎知識が乏しいとついていくのが難しい…かもしれません。
それでも読んでいれば大切な要点は見えてくるでしょうし、これ一冊ですべて網羅しているわけでもないでしょう。
新著を確認するだけで読みたいと思える投資関連の著者は橘玲さんと山崎元さんくらいかな。
なんとなく痛快な山崎節を読んで確認したいがために新著を手にしている気がする。
さてさて銀行に対して辛口な本書ですが、実は一番読ませたい読者は銀行員だったりします。
現行の銀行ビジネスは手数料重視で資産を何回転もさせて顧客から銀行への資金移動をする。
参考 ノーロード投信がどのようなものかよくわかる解説をしてみた
参考 金融庁の今年度重点課題である資産運用会社の改革を熱烈支持!
金融の最先端を行く米国では、投資信託などは低コストゆえに利益も少ないのですが長期投資してもらい顧客の資産も増やしていくことで顧客とのWin-Winな関係を築いていくビジネスです。
参考 米国並みの低コスト投資信託を実現する鍵は◯◯
日本で資産運用を相談しようものなら、販売手数料も高く保有コストも高い。
回転売買を推奨することで顧客の資産は搾り取られていくようにしか見えません。
最近の流行として米国では銀行員などの専門家ではなくロボアドバイザーを活用して低コストな資産相談で顧客獲得をしています。
日本もすべて米国に追従しろ!とまでは言いませんが正当な対価としての金融サービスをしていくべきなのでは…と考えさせてくれる内容でした。
究極的には最低限のマネー知識については銀行員などの「他人」ではなく「自分」で考えていくべきでしょう。
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