
NIKKEI STYLEにリバランスについてのコラムがありました。
複数の指数データによる理論値ではなく、実際に投資可能なインデックスファンド4本の組み合わせで検証した結果、過去10年のリターンが9%アップした場合もあるようです。
参考 リバランスで9%も成績アップ 投信の分散投資|マネー研究所|NIKKEI STYLE
途中で1カ月、2カ月、3カ月、4カ月、6カ月、1年ごとにリバランスを行ったリターンと、10年前に投資してそのまま放置した時のリターンを比較しています。
スゴい!こんな壮大な検証は個人ブログでは無理だ…(;・∀・)
その結果、放置したままに比べ、大半のケースでリバランスした方の10年リターンがアップした。リバランス間隔別に放置した場合とのリターンの差を集計したところ、間隔1カ月、2カ月、3カ月、4カ月、6カ月、1年の順にリバランスした方が平均で5.3%、5.6%、6.1%、5.9%、6.6%、4.8%上回った。
検証結果では6ヶ月が最高のパフォーマンスとなりましたが、以前ブログでリバランスについて調べた時には1年毎にリバランスを行った場合は、最も運用効率が高くなったこともありますので、今回の結果を見て明確に6ヶ月がベストだとは言えません。
どちらにせよ、リバランスをすることによって、リバランスボーナス加わりパフォーマンスが改善されています。
なぜポートフォリオをリバランスすることで平均リターンを高める効果がある「リバランスボーナス」が生まれるのか?
リバランスボーナスについて、ニッセイ基礎研究所が計算式を用いて書かれたレポート(PDF)あります。
ニッセイ基礎研究所の計算式(リンク先のレポート)が難解なので最後の文章から自分なりに解釈すると、個別資産のボラティリティが大きくなるほど、またリスク分散によってがポートフォリオ全体のリスクが小さくなるほど、リバランスボーナスが大きくなる。
ボラティリティの大きい株式アセットクラスが大事であるとともに、全体のリスクを小さくするための国内債券アセットクラスもまた大事ってことかな?
さらにレポートで興味深いのは、「リバランスをしたポートフォリオ」が「リバランスしないポートフォリオ」よりパフォーマンスがいいのはわかりますが、「リバランスボーナスを除いたポートフォリオ」は「リバランスしないポートフォリオ」より劣っていたことです。
「リバランスをしたポートフォリオ」 > 「リバランスしないポートフォリオ」 > 「リバランスボーナスを除いたポートフォリオ」
「リバランスボーナスを除いたポートフォリオ」とは、各資産の幾何平均リターンにウェイトを乗じて合計したものなので、要はバランスファンドのベンチマークに登場する各比率で組み合わせた合成ベンチマーク。
eMAXIS バランス(8資産均等型)と合成指数の騰落率比較

eMAXIS バランス(4資産均等型)と合成指数の騰落率比較

※両ファンドともに2016年10月30日現在の月次レポートより
ニッセイ基礎研究所のレポートによると「リバランスをしたポートフォリオ」と 「リバランスボーナスを除いたポートフォリオ」の幾何平均年率リターン差は0.75%なので、eMAXIS バランス(8資産均等型)やeMAXIS バランス(4資産均等型)の信託報酬0.50%(税抜き)よりも大きい。
※ニッセイ基礎研究所レポートにあるポートフォリオはeMAXIS バランスと異なります
ただリバランスボーナスを考える前に、リバランスの本来の目的は想定しているポートフォリオの比率から乖離しているアセットクラスをリバランス(配分調整)することが大前提の話です。
大事なのはリバランスそのものであり、リバランスボーナスを得るためのリバランスではないってことでしょう。
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