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NISA(少額投資非課税制度)に長期積立枠が創設されることを以前の記事で書きました。

 参考  NISAに長期積立枠が検討されますが理想は課税期間は20年ではなく無期限化(2016-08-20)

当時は、投資上限が60万円で非課税期間20年でしたが、最近の報道では非課税期間を10年に半減されていたので正直ガッカリしていたところでした。

今回の報道では、投資上限こそ40万円と減額されましたが、非課税期間20年と戻されました。

積み立て型NISA、20年非課税 年40万円上限:日本経済新聞
政府・与党は6日、少額投資非課税制度(NISA)について、20年の非課税期間で年間の投資上限を40万円とする積み立て型の新制度を設ける最終調整に入った。
財務省や与党の税制調査会には「10年より長い政策減税はない」といった慎重論があった。しかし、金融庁の森信親長官が6日の自民党の税調幹部の非公式会合で20年の長期投資の方がより高い投資収益率が得られるといった利点を説明し、与党が認める方向になった。

積み立て型NISA、20年非課税 年40万円上限:日本経済新聞


それにしても今回のガッカリ感で充満していた積立NISAを完全とは言えないまでも、悪くないところまで戻してくれたのは金融庁の森信親長官でした。

 参考  金融処分庁から金融育成庁へ~森信親金融庁長官による改革を熱烈支持!(2016-09-22)

さて、年間投資上限が40万円に決着するようですが、40万円を「多い」と見るか「少ない」と見るか「ちょうどよい」と見るかで評価が分かれそうです。

運用益が非課税と言えば、2017年から利用者が拡大されるiDeCo(個人型DC)もあります。
必ずしも積立NISAだけで資産運用を完結させることもありません。

平均積立金額について調べてみると、例えばコモンズ投信では積立口座の平均額は、月2万円ぐらいだそうです。(ツイート)

 参考  インデックス投資家から見たネット証券等の投信積立サービス比較 - 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)

他にも2012年の情報ですが、水瀬さんのブログ記事によると平均積立金額はこんな感じ。

SBI証券約3.5万円
楽天証券約2.6万円
カブドットコム証券約3.9万円
マネックス証券約3.5万円

年間投資上限が40万円とは、月々の積立金額にすると33,333円です。
大きな金額を積立できる人にとっては物足りない上限投資金額かもしれませんが、平均的な人にとってはiDeCo(個人型DC)も使い切る人には積立NISA枠が「多い」くらい。
積立NISAオンリーの人にとっても「ちょうどよい」水準を狙ってきたように感じます。

個人的には、現行のNISAでは年120万円ある非課税口座枠を使いきれません。
よって2018年1月以降は現行NISAから積立NISAに移行しようと考えています。

NISA一本化の報道(日本経済新聞)もありますので、なにか手続きをしなくても現行NISAは消滅しそうな気もしますが、どちらかを選択する制度設計(併用は認めない)のまま始まったら積立NISAを選びます。

(2016年12月9日追記)

記事作成時にはNISA制度が恒久化されるのかどうか気になっていましたが、日本経済新聞には書かれていませんでした。

積み立てNISA、年間投資上限40万円・非課税20年で開始=金融庁 | ロイター
金融庁は8日、同庁が創設を要望した「積み立てNISA」について、年間投資上限40万円、非課税期間20年で開始すると発表した。

NISA制度の恒久化について、来年度の税制改正要望に盛り込む方針でしたが、ロイター記事によると見送られたようです。

金融庁は、2023年までとなっている現行のNISA口座の開設期限を撤廃するよう求めていたが、実現は見送られた。積み立てNISAも時限措置で、投資可能期間は2037年まで。

積み立てNISA、年間投資上限40万円・非課税20年で開始=金融庁 | ロイター


むむむ…残念!

自分にとって2037年は60歳過ぎのジジイなので影響は大した事ありませんが、これからの若年層の資産形成世代のことも考えると積立NISAだからこそ時限措置ではなく恒久化されるべきです。

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