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栄枯盛衰。時代の変化とともに新たな業種が生まれては消えていきます。

自分が子どもの頃には、スマホどころかケータイもPHSもポケベルも身近にはなく、駅前やコンビニには公衆電話がありテレホンカードを使って電話していたことを思い出します。

音楽を聴くといったらCDをレンタルビデオ屋で借りてきて、ハイポジまたはメタルのカセットテープに入れて聴いていました。
ミニディスク(MD)が出た当時は「時代が変わったなぁ~」と思いふけったものです。

生活が変われば、その時代を彩った会社だって移り変わるはず。
10年間という短い期間ですが、米国株式の「S&P500」と日本株式の「TOPIX」の上位10銘柄にどのような変化があったのかを調べてみました。
ただ、正確に指数データから上位銘柄を引っ張ってくる術がわからなかったので、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの運用報告書第1期と第10期で比較してみました。

過去の運用報告書がホームページから簡単にアクセスできるのは何気にスゴい事です!
さすがは直販系のセゾン投信と言ったところです♪
この先何十年も運用報告書を残してくださいねm(_ _)m

セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドは、複数のバンガードのインデックスファンドを組み合わせたファンド・オブ・ファンズです。

米国株式は「バンガード・U.S.500ストック・インデックス・ファンド」
日本株式は「バンガード・ジャパン・ストック・インデックス・ファンド」

この2ファンドの組み入れ上位10銘柄で比較しています。

S&P500上位10銘柄の変化


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画像元:セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド第1期運用報告書

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画像元:セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド第10期運用報告書

10年間で上位10銘柄に残っているのは、石油メジャー最王手の「エクソンモービル」、Windowsの「マイクロソフト」、米国大手複合企業の「GE」、ヘルスケア製品および関連サービスの製薬会社「J&J」の4社。入替えは6社。

今年「iPhone」誕生から10年なので10年前にはなかった「アップル」が直近の第10期で上位銘柄第1位になっているのが最大の変化でしょう。
10年前から残っている「GE」も昔は白物家電で名を馳せていましたが、家電事業は中国のハイアールやスウェーデンのエレクトロラックスに売却しています。

TOPIX上位10銘柄の変化


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画像元:セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド第1期運用報告書

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画像元:セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド第10期運用報告書

10年間で上位10銘柄に残っているのは6社。入替えは4社と米国の逆になりました。
日本の上位を見るとあまり変化がないような気にもなりますが、4社と6社は誤差の範囲と見るべきか判断に迷うところ。

電気通信サービスの「ソフトバンク」や「KDDI」がランクインして、日本のモノづくり企業の筆頭でもあった「ソニー」や「キヤノン」が上位10銘柄から消えました。
もはやタバコだけではなく医薬品、食品・飲料も扱う「JT」や、コンビニ最王手の「セブン&アイ」と内需株も上位10銘柄にランクインしています。

変化する市場に変化するべきは誰?(考察)


10位以下までチェックすれば10年間でランキングから消えてしまった銘柄も見つかることでしょう。
おそらく単年で見ると変化に気付かないことも、10年という長期で見ると結構変わっています。

この先、10年・20年後には日本も米国もまだ存在もしていないような業種が生まれて、現在の主要な産業の常識すら覆ることもあるかもしれません。

AI、自動運転、VRなど未来のテクノロジーについて少しは想像できますが、どんな企業が勝ち組になるのか現時点では予想ができません。

インデックス投資では時価総額比率によって、現在誕生もしていない未来の勝ち組企業を部分的に取り入れていることになります。

変化する株式市場に対応できる投資家はすばらしいパフォーマンスをあげられることでしょう。
変化する株式市場に対応できるアクティブファンドを事前に選べればインデックスに勝てます。
変化する株式市場に対応した結果こそインデックスファンドであるとも見ることができます。

予想できない自分には、株式のパフォーマンスで個別株投資に大きく見劣る時期があっても、株式市場から退場しないことで長期投資の果実を獲られれば幸いなのです。

話は戻りますが、10年間のスパンで見ると株式市場は大きく変化しています。
変化こそ時代が進化している証拠なのでしょう。

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