
MSCI勉強会に参加してきたkenzさんの情報が貴重過ぎるので、自分がいままで疑問に思ってきたことや調べてきた流れとともに記録しておきます。
MSCI勉強会とは、東京証券取引所が主催でMSCI社の方にお話が伺う「MSCI勉強会セミナー」とのこと。こういうマニアックな集いが東京ではよく行われていて凄いなぁ~といつも感心しています。
参考 MSCI勉強会に参加 指数のライセンスフィーの仕組みを詳しく聞いてきました - インデックス投資日記@川崎
ベンチマークのミステリー(2012/10/15)
対象指数の使用料(ライセンス料)は一律料金ではなかったという話(2016/05/31)
各対象指数の使用料(ライセンス料)を見るとライセンス費用が年々割高に感じてくる(2016/06/05)
ベンチマークを設定しているアクティブファンドは全体の何割?はインデックス投信マニア必見(2016/07/29)
※他にも書いたような記憶があるが見つからず
ある指数をベンチマークとするファンドが一つの運用会社に複数ある場合、基本的にライセンスフィーは、各ファンドごとにかかる。
ライセンスフィーは、(機関投資家向けでなく)個人向けの場合、各ファンドの純資産総額に対し年0.03%~0.05%と言った額がかかる。
そのファンドの信託報酬が大きければフィーも大きく、信託報酬が少なければフィーも小さい。
ETF(上場投資信託)のライセンスフィーについては、ETFの有価証券報告書や届出書にライセンスフィーの費用詳細が書かれていたので、過去に調べてみたことがあります。
その時の結果は0.025%~0.06%でしたので、MSCI社の方の言う『年0.03%~0.05%』はほとんど当たっていました。
以前から指数のライセンス料は0.05~0.07%とも言われていて、メジャーな指数ほど低く、ニッチな指数ほど高いライセンス料の印象です。
今回の調べた範囲内では、指数のライセンス料は0.025%~0.06%でした。
設備・人材投資ETFのような、マイナーなベンチマークのライセンスフィーは0.06%~0.075%という高コストな結果でしたので、シンプルでメジャー指数ほど低コストなライセンスフィーとなるのがわかります。
アクティブファンドに指数のライセンスフィーはかからない。
パッシブファンド(インデックスファンド)にのみ指数のライセンスフィーがかかる。
パッシブファンドには必ずベンチマークが必要であるため、参考指数の場合等は無関係。
これは『もしかしたらそうなのかな!?』という気持ちはありましたが、ハッキリと回答してくれたことによりスッキリしました!
インデックスファンドでベンチマークの設定がないのはありえません。設定をすると指標会社に使用料を支払いますが、その費用は「信頼の証」でもあるし「誠実の証明」であります。
アクティブファンドにライセンスフィーが発生しないとなると、単純にインデックスファンドよりも毎年0.03%~0.05%は確実に有利になるものですが、現実は多くのアクティブファンドがインデックスファンドより高コストな信託報酬を設定していて、結果的にパフォマンスもインデックスファンドに劣っているという不都合な真実もあります。
運用会社がある指数をベンチマークとするマザーファンドを運用していて、信託報酬のことなるベビーファンドが複数ある場合、マザーファンドの純資産でなく、ベビーファンドごとに指数のライセンスフィーがかかることも初めて知りました。
ここは疑問が深まる結果に…m@(エムアット)さんがファンド・コンサルティング・パートナーズ(有限会社エフ・シー・ビー)の房前督明さんを講師に迎えた勉強会では個別のファンド(ベビーファンド)ではなく全てのファンドからの収入との話もあります。
インデックス使用料は年々値上がり傾向にありますが、一般的にインデックス使用料を個別のファンド決算につけることはなく、会社負担という形で運用会社が受け取った全てにファンドからの収入から支払われるそうです。引用元:低コスト競争が激化する中、インデックスファンドの注目ポイントは? 〜「投資信託をもうちょっと身近に感じてみよう勉強会」第3回レポート〜 - "いい投資"探検日誌 from 新所沢
古い記憶では、飲みの席で「たわらノーロード」の宣伝部長も、個別のファンドではなく運用会社負担でライセンスフィーを出しているような話を言っていたような記憶も。。。
※ちょっと曖昧です。スンマセンm(_ _)m
基本的にライセンスフィーは、各ファンドごとにかかるというMSCI社の方
一般的にインデックス使用料は会社負担という別の意見
もちろん基本的ではない側のファンドもありますし、一般的ではない側のファンドだってあるでしょう。…ここまで考える人はマニアック過ぎて誰も興味のない話かもしれませんが(;・∀・)
とにもかくにもMSCI勉強会に参加してきたkenzさんの情報のおかげで、いままでよくわからなかったベンチマークの使用料について理解が深まりました。
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