
東証は「マーケットメイク制度」を2018年7月2日の導入したので、スタートして1ヶ月経過しました。
東証マネ部に制度開始前と開始後の比較検証コラムがあります。
ETFマーケットメイク制度スタート!制度開始後1か月間の検証|東証マネ部!
マーケットメイク採用銘柄は全体的に流動性が向上している

画像元 ETFマーケットメイク制度スタート!制度開始後1か月間の検証|東証マネ部!
一部の銘柄を除いてほとんどのマーケットメイク採用銘柄では青色部分の領域に入っているのが確認できます。これは制度開始前より開始された現在のほうが売り気配と買い気配の差であるスプレッドが縮小したことを示しています。

画像元 ETFマーケットメイク制度スタート!制度開始後1か月間の検証|東証マネ部!
売り気配と買い気配の差であるスプレッドが縮小を具体的に見るとこんな感じ。
マーケットメイカーが売りと買いに大きな板情報があり、売買に厚みがあるのがわかります。
流動性のないETFの場合、以前は薄い板気配だったので、ある程度の口数になると希望の価格では取引が成立しないで取引価格が複数回に分けられたり約定金額が跳ね上がることが多くありました。
必要最低限の板厚は確保されているように見えます。
今後は取引価格と基準価額の二つの値段の差を埋めてほしい
以前は閑散としていた東証ETFの出来高でしたが、マーケットメイカーがキチンと仕事していることもあり取引量が倍増した銘柄が増えました。
今後はETFの取引価格と基準価額が限りなく一致するようにしてほしい。
決まり方 | 日中の変動の有無 | 関係ある投資家 | |
取 引 価 格 | 市場の需要と供給で決まる (取引で決まる) | 有り 取引の度に変動 | 市場で売買する投資家 |
基 準 価 額 | 委託会社の算定で決まる (時価評価) | 無し 1日一回算出 | 応募や交換に応じる指定参加者や 機関投資家 |
これは裁定取引をする機関投資家が主で、マーケットメイカーの仕事だけの話ではないかもしれませんが。。。
東証が手数料の割引などマーケットメイカーにインセンティブを与えて流動性の確保を実現したように、取引価格と基準価額の乖離を解消してくれる場合にもマーケットメイカーが見えないところで活躍してくれることを願います。
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