
日本経済新聞によると、MSCI新興国株式指数に現在5%組み入れられている中国A株が、段階的に引き上げられて2019年11月には20%まで引き上げられるとのことです。(外部リンク)
中国株に追い風 MSCIが組み入れ比率引き上げ 11月に20%へ
【NQNニューヨーク=滝口朋史】株価指数を開発・算出するMSCIは28日、「新興国株指数」に採用している中国本土上場の人民元建て株式(A株)の組み入れ比率を段階的に引き上げ、11月に20%にすると発表
第1段階として5月に組み入れ比率を5%から10%に引き上げ、ベンチャー企業が中心の「創業板」の大型株を組み入れる。第2段階は8月に10%から15%に引き上げ、第3段階として11月に15%から20%に引き上げ「創業板」を含むA株の中型株を組み入れる。
中国株に追い風 MSCIが組み入れ比率引き上げ 11月に20%へ|日本経済新聞より引用
MSCI指数はインデックス投資家はもちろん機関投資家がベンチマークに採用していて、指数の組入比率の引き上げとは世界マネーが機械的に引き上げ分だけ資金流入することを意味しています。
指数(ベンチマーク)に入っていることがその国の株式市場にとって信頼の証でもあります。
MSCI指数のライバルであるFTSE社は中国A株に対して柔軟で、MSCI社より早く新興国株式指数に組み入れられていました。
中国A株をVWOに追加 他にも4本のバンガードETFに小型株が加わる
バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)に中国A株が追加されます。他にも、4本のバンガードETFは、中・大型株で構成されるインデックスから、大・中・小型株で構成されるFTSEオールキャップ・インデックスに移行することになりました。(バンガード・インベストメンツ・ジャパン)4本のバンガードETF(VWO、VEA、VGK、VPL)に小型株が加わり、分散効果がさらに拡大~世界最大の新興国ETFであるVWOには中国A株も追加~...
FTSE社の後を追うように、2018年6月からMSCI新興国株式指数に中国A株を組み入れています。0.7%と最初こそ比率は小さいのですが2018年9月には比率を現在まで続いている5%まで引き上げてます。
いよいよMSCI新興国株式指数に2018年6月から中国A株が組み入れられます
昨年、MSCI新興国株式指数に2018年から中国A株が組み入れられるとの報道がありましたが、いよいよ採用が来月6月1日と迫ってきました。MSCIの中国A株採用、6月1日に迫る-年金などから資金流入期待|BloombergMSCI、指数採用の中国A株の最終リストを公表|Bloomberg...
MSCI社とFTSE社の違いと言えば、韓国の扱いでしょう。MSCI社は新興国ですがFTSE社では先進国に分類されています。
韓国はMSCI指数の新興国から先進国へのくら替えを熱心に行っていますが、「韓国株式市場が閉鎖的であること」「ウォンの国際化が進んでいないこと」「ウォン安政策(為替介入)が多いこと」などの理由がMSCI先進国指数への障害となっているようです。
韓国は現在、MSCI新興国に分類されていますが、新興国から先進国へのくら替えを熱心に行っているようです。FTSE指数では以前に新興国から先進国指数にくら替えをしていましたが、MSCI指数では保留になっていたところを2014年6月には検討リストから韓国が削除になってしまい先進国入りが遠ざかっていました。韓国、MSCI先進国株指数へのくら替えに熱|日本経済新聞2015年9月には韓国の金融委員会が米MSCI社と初めての会議。...
指数に対しての動向は歴史を振り返ってみると面白いものです。アルゼンチンは10年前の2009年に新興国株式から除外されて下部リーグのようなフロンティアマーケットに格下げしてしまいましたが、今年の6月から新興国株式へ10年ぶりに復帰します。
MSCI新興国株式指数にサウジアラビアとアルゼンチンが追加(2019年6月~)
Bloombergによると、MSCI新興国株式指数にサウジアラビアとアルゼンチンが組み入れられると発表されたようです。MSCI新興国株式指数(MSCI エマージング・マーケット・インデックス)とは、新興国株式を投資対象とするの際にFTSE社と並んで有名な指数(ベンチマーク)で、日本の投資信託の多くでMSCI社の新興国株式指数が採用されています。MSCI:サウジを新興市場指数に組み入れ-来年6月開始|Bloomberg...
指数への採用はその国の政治にも大きく関わっている印象を受けます。中国が先進国に組み入れられる日がいつか来るのかもしれませんが、それは政治的圧力ではなく株式市場の国際化などMSCIやFTSEがキチンと認められてからでお願いします。
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