
毎月3万円で3000万円の「プライベート年金」をつくる 米国つみたて投資を読みました。
普段は世界中の株式に分散投資しているので、単一の米国株式に対して投資をするような投資手法をとっていないのですが、本を読む機会がありましたので一気読みしました。
第2章 なぜ米国なのか?
第3章 こうやって積み立てよう
第4章 「米国つみたて投資」8つの鉄則
第5章 買うべき投資信託はこの4本
第6章 iDeCoとNISAの活用法
読みながら感じていたことは「あれ?なんか国際分散投資と同じような感覚で違和感が思ったより少ない!?」でした。
もちろんなぜ米国なのか?と米国株式の優位性を説いている部分では、人工ピラミッドや世界市場における米国のシェアや過去のパフォーマンスを引き合いに出しているところから、欧州・中国・日本株式に分散投資する必要はないという話は飛躍しているなぁ~と思うところはあります。
やはりここの根幹の部分については国際分散投資と米国株式投資の違いかなと感じながら読みました。
国際分散投資と米国株式投資の違いについて一時期盛り上がりました。
米国は間違いなく重要な国ですが、世界の中のひとつの国に過ぎない
最近、米国株式に集中投資するブログを見ることが多くなってきた気がします。フクリさんのブログで、米国株式のみに投資する風潮をどう見ているのか?という提案があったので自分も書いてみました。 参考 (インデックス投資の疑問) 株式はアメリカのみに投資をすればいいと思いますか? | フクリの海外ETF長期投資ブログ...
個人的には外国株式インデックスを基本にしています。
日本人だから株式投資をするにしても、東証に上場している国内銘柄の投資や、投資信託に日経225やTOPIXを投資の第一に投資するというのは過去の環境での話です。低コストな外国株式インデックスファンドが出揃ってきた現状では、国内株式アセットクラスである日経225やTOPIXに連動するインデックスファンドよりも、外国株式インデックスファンド(先進国)を基本にするほうが重要です。自分自身もそうしています。なぜ日本人だけど...
外国株式インデックスファンドを基本にしていますが、最近は新興国を含めた低コストインデックスファンドも登場しています。
日本人だけど外国株式インデックスを基本にしている理由では、[為替リスクはないけれど国内集中] < [為替リスクはあるけれど23ヶ国に分散]の考えで外国株式インデックス(先進国)を軸に考えて、国内株式や新興国株式を同程度もしくは少なめにする等と次に決めていくものでした。いまでも基本的な考えは変わっていませんが、最近登場した新しいインデックスファンドでは投資対象の指数が多様化されてきたことで選択肢が増えて...
なぜ米国なのか?以外については、かなりの部分(ほとんどすべて)で納得しながらスラスラと読み進みます。
なぜかと言うと文中で推奨している投資商品は低コストな米国株式インデックスファンドで、この投資商品については普段から見慣れている低コストインデックスファンドシリーズの米国株式だったからです。
そしてその投資手法についての鉄則についても、ほとんど低コストインデックスファンドによる国際分散投資で普段から実践している投資手法と一致しています。
著者の太田さんは日系・外資系を含めメガバンクや資産運用会社で投資信託にまつわる仕事をしてきた経歴があります。
その著者が資産運用で大切なことについて下記の3項目を否定しています。
金融情報をネットや経済誌から入手して分析
株式投資するための企業調査(ファンダメンタルズ分析)
株価チャートを読み解く力(テクニカル分析)
これらはプロのファンドマネージャーには必要かもしれませんが、普通の人にとって特別な知識は一切必要ないと断言しています。
では著者が資産運用で一番大切なことについて上記ではない何を重視しているのかというと安心感とともに継続できる仕組みを持つことでした。
ここは「それ!それ!」と読みながらシビレました!
普通の人による資産運用で重要なこととは、企業分析や株価チャートよりも継続できる仕組みを作ることなのです。
最近のこのブログで注力しているテーマは続けることや仕組みなので親近感を持ちます。
あくまで低コストなインデックスファンドによるつみたて投資がメインで、「なぜ投資信託なのか」「なぜつみたて投資なのか」とシンプルにわかりやすく書かれています。
米国株式投資というと、より高いパフォーマンスを求めている印象がありましたが、つみたてNISAやiDeCoの活用法など米国株式投資に限らず、普通の人にとっての資産運用であり汎用性が高い本です。
米国株式投資と言っても、個別株としてAmazonやAppleなど世界を牛耳るようなグローバル企業に直接投資するような話はこの本では紹介されていません。
他にもかなりの部分で納得しながら読んでいた通り、米国株式につみたて投資する本ではありましたが好意的に一気読みしちゃいました。
かんき出版 (2019-03-18)
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