
各運用会社のインデックスファンドが充実してきた昨今、どれがインデックスファンドとして良い運用をしているのかわからないこともしばしば。
「マンスリーレポート」を見れば、ベンチマークとの差異の少なさから優秀なインデックスファンドを調べることができますが、そもそも各社が公開している「マンスリーレポート」に記載されているベンチマークの数値すらバラバラで困ることもあります。
そこで各運用会社の主要インデックスファンドのリターンを「ベンチマークが配当込み指数」で「少数2位まで記載しているファンド」のベンチマークをもとに比較してみました。
eMAXIS Slim 国内株式インデックスファンド2本の信託報酬引下げを発表!
三菱UFJ国際投信が運用する「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」と「eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)」の2本の保有コストである運用管理費用(信託報酬)の引き下げを発表しました!業界最低水準の運用コストをめざす『eMAXIS Slim(イーマクシススリム)』信託報酬率の引き下げを実施|プレスリリース(PDF)今月発表されたりそなアセットマネジメントの「Smart-i TOPIXインデックス」の業界最安値である0.155%に対抗し...
Smart-i 国内債券インデックスの運用管理費用(信託報酬)が2019年3月26日から0.140%→0.120%に引き下げられたので表内の並び順も変更しています。
Smart-i 国内債券インデックスの運用管理費用(信託報酬)が0.140%→0.120%に引き下げ
りそなアセットマネジメントが運用するSmart-i 国内債券インデックスの運用管理費用(信託報酬)が2019年3月26日から引き下げられることになりました!運用管理費用引き下げのお知らせ(Smart-i国内債券インデックス) |りそなアセットマネジメント(PDF)今回のSmart-i 国内債券インデックスの運用管理費用(信託報酬)引き下げ発表と同時に、Smart-iシリーズ6ファンドが岡三オンライン証券でも取扱い開始のお知らせ(PDF)も発表...
eMAXIS Slim 国内債券インデックスの運用管理費用(信託報酬)が2019年3月19日から0.140%→0.120%に引き下げられたので表内の並び順も変更しています。
eMAXIS Slim 国内債券インデックスがSmart-iに対抗して信託報酬を引き下げ
三菱UFJ国際投信が運用する「eMAXIS Slim 国内債券インデックス」の運用管理費用(信託報酬)が、2019年3月19日より0.139%から0.120%(税抜き)に引き下げられます。記事作成時点での国内債券インデックスファンドでは、eMAXIS Slim(0.12%)、Smart-i(0.12%)、ニッセイ(0.139%)、iFree(0.14%)、たわらノーロード(0.14%)、三井住友(0.16%)…となり「eMAXIS Slim 国内債券インデックス」が最安コストを防衛です。業界最低...
各インデックスファンドのリターンは投信まとなびを参考にしています。
各インデックスファンドの月報によるリターンと変わらない数値であることと、ファンドによっては月報でも表示しきれていない少数2位まで見えるので採用しています。
プライスリターンでしかない配当抜き指数に連動するインデックスファンドも、トータルリターンの配当込み指数と手加減なしで比較しています。
※投信まとなびのデータは分配金を再投資した場合のリターンです
ファンド名称の下は信託報酬・各ファンド上段は成績・下段は対象指数との差異となっています。
国内株式 主要インデックスファンドの成績 2019年1月~3月
「Smart-i TOPIXインデックス」が前回から運用管理費用(信託報酬)を業界最安値まで引き下げたのですが、コスト差分だけ優位になるにはコスト競争が熾烈すぎて差がついていません。
年間での差異を見ると前回記事でも紹介した「三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド」のプラス乖離の影響でもっとも優れている結果となっています。
他を見ると「eMAXIS Slim」と「ニッセイ」の安定運用していることを確認できます。

※ベンチマークはたわらノーロードTOPIXの月次データを参考
先進国株式 主要インデックスファンドの成績 2019年1月~3月
表内の上位5ファンドがベンチマークとの差異が小さく安定運用しています。
1年間での期間を見ると「eMAXIS Slim」がこのアセットクラスでは最も良い選択肢となりますが、これもまた僅差での勝負ですね。

※ベンチマークはたわらノーロード先進国株式の月次データを参考
※SBIインデックスは日本を含む先進国株式(FTSEディベロップド・オールキャップ・インデックス)なので完全には連動しません
全世界株式 主要インデックスファンドの成績 2019年1月~3月
前回から「日本を含む全世界株式」を1つの表にまとめています。
ベンチマークをFTSEに変更した理由は「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス」を投資対象とする「ステート・ストリート」の月次レポートの発表が遅くてブログ更新がいつもステート・ストリート待ちだったからです。
日本を含む全世界株式ベンチマークは「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)」の数値で比較していきますので「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス」に連動する「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 」と「全世界株式インデックス・ファンド」は当ブログの比較ベンチマークと完全には連動しません。

※ベンチマークは三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンドの月次データを参考

※ベンチマークはSBI・インデックスの月次データを参考
※eMAXIS Slimとステート・ストリートはMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックスなので当ブログの比較ベンチマークと完全には連動しません
新興国株式 主要インデックスファンドの成績 2019年1月~3月
「FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)」に連動する楽天とSBIの2ファンドは参考扱いです。
新興国アセットクラスは指数との連動が難しいので運用会社の腕の見せ所で差がありますが「eMAXIS Slim」が短期的(3ヶ月)にも中期的(1年)にも安定しているのが確認できます。

※ベンチマークはたわらノーロード新興国株式の月次データを参考
※iFree 新興国株式インデックスは比較しません
※SBIインデックスと楽天・新興国はFTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)なので当ブログの比較ベンチマークと完全には連動しません
国内債券 主要インデックスファンドの成績 2019年1月~3月
国内債券アセットクラスは為替リスクもないので、単純にコストの低いインデックスファンドほどベンチマークとの乖離が少なくなっている印象です。
コスト革命後の信託報酬0.16%以下のファンドなら、どれを選んでも大丈夫なくらい僅差となっています。

※ベンチマークはたわらノーロード国内債券の月次データを参考
先進国債券 主要インデックスファンドの成績 2019年1月~3月
「ニッセイ」「eMAXIS Slim」「たわらノーロード」「iFree」「三井住友」がベンチマークとの差が小さく安定した運用となっています。
「Smart-i 先進国債券インデックス(為替ヘッジなし)」の運用管理費用(信託報酬)が引き下げられましたので、今後のベンチマークとの比較でどう影響していくのか注目です。

※ベンチマークはたわらノーロード先進国債券の月次データを参考
新興国債券 主要インデックスファンドの成績 2019年1月~3月
新興国債券は日本からは投資のし難いこともあり、ベンチマークとの乖離が発生しやすいアセットクラスです。
運用が難しいことと、投資家サイドの需要からインデックスファンドを運用する本数も少なめなので「iFree」の一人勝ちという状況が続いています。

※ベンチマークはSMT新興国債券インデックスオープンの月次データを参考
J-REIT 主要インデックスファンドの成績 2019年1月~3月
J-REITアセットクラスは不思議なもので、コストが低いほどベンチマークとの乖離が少ないという関係になっていません。
J-REITについては昔から「Funds-i」の評判が良かったので、結果だけを見れば「Funds-i」を買うということになりますが、将来性を見て「たわらノーロード」や「Smart-i」という選択もありです。

※ベンチマークはたわらノーロード国内リートの月次データを参考
先進国REIT 主要インデックスファンドの成績 2019年1月~3月
「ニッセイ」「eMAXIS Slim」「たわらノーロード」「iFree」がベンチマークとの差が小さく安定した運用となっています。
かつて先進国REITでは「Funds-i」が優秀なインデックスファンドでしたが、低コスト競争が起こったことでおすすめファンドも刷新されています。

※ベンチマークはたわらノーロード先進国リートの月次データを参考
※<購入・換金手数料なし>ニッセイグローバルリートインデックスファンドのベンチマークは新興国REITも含めたS&P グローバルREIT指数 (除く日本)なので当ブログの比較ベンチマークと完全には連動しません
新興国REIT 主要インデックスファンドの成績 2019年1月~3月
8資産バランスでも除外されるほど市場規模もまだまだ小さい新興国REIT。
投資できるインデックスファンドは2本しかありませんが、「SMT」が良い成績となっているのを確認できます。

※ベンチマークはSMT新興国債券インデックスオープンの月次データを参考
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