
東京証券取引所に上場している業種別ETFであるTOPIX-17【1617~1633】(野村アセットマネジメントのNEXT FUNDS)と、基準となるTOPIX【1306】の18本のETFを比較してみました。
3月のTOPIXは+0.1%とほとんど変化が起こらなかった1ヶ月でしたが、業種別に見ると全部が一様に変化がなかったわけではありません。
業種別ETFを見ると、市場平均では見えづらい部分もチェックできるのが面白いです。
東証のETFではマーケットメイク制度がはじまり、流動性が向上したので業種別ETFのような「つまみ食い」投資の使い勝手もよくなっています。
TOPIX-17(業種別ETF)とは

画像元 これからは業種別投資!-ETFで実践する業種別投資法-|楽天証券
日本株(業種別)ETFとは
TOPIXの構成銘柄を業種別に区分した株価指数には、33の業種分類に基づく東証業種別株価指数があります。TOPIX-17シリーズは、投資利便性を考慮して、33業種を17業種に再編した株価指数です。
日本株(業種別)ETFはTOPIX-17の各指数への連動をめざすETFです。
これからは業種別投資!-ETFで実践する業種別投資法-|楽天証券
- 10年間リターンは10年前から現在までの累計リターンを年率換算
- わたしのインデックスの月末時点データ(配当込み)を利用して作成しています
- 配当にかかる税金、再投資による売買コストは考慮していません
過去1ヶ月の業種別リターンランキング

TOPIXの直近1ヶ月のパフォーマンスは0.1%%となりました。
市場平均であるTOPIXがほぼプラスマイナスゼロだったことから、今月の17セクターは上にも下にもバランスよく動きました。
TOPIXインデックスファンドだけしか見ていないと「今月はほぼ変わらなかったんだなぁ~」という一面しか見えづらいのですが、業種別に見てみると違う景色が見えます。
2019年3月の各アセットクラス別のパフォーマンスです。荒れていた年末を過ぎて2019年から堅調だった株式市場でしたが、米国の長期金利が急低下して逆イールドとなるなど今年最大の下げ幅(3月24日)を記録しました。翌日には反発もしましたが、4月以降の経済がどうなっていくのかは誰にもわかりません。浮き沈み激しい国内外株式に対して、REITは今年最大の下げ幅(3月24日)の時も大きく崩すことなく安定して好調をキープしていま...
業種別に見ると不動産セクターがもっとも良い結果となりましたので、REITインデックスファンドも同様に3月は好成績でした。詳しく調べていませんが「不動産セクター」と「REITインデックスファンド」の相関係数は高いのかもしれませんね。
過去1年の業種別リターンランキング

TOPIXの過去1年間のパフォーマンスは-5.2%となりました。
業種別では少しずつプラス圏に浮上してきています。
業種別ETFのリターン・標準偏差ランキング(2019年2月)
先月のTOPIXは+4.9%と下落してから戻してきた局面となりましたが今回のTOPIXも+2.6%と続伸しています。続伸しているとは言え業種的には±1%の範囲内が多いので今後の動きに向けて一段落といったところでしょう。業種別ETFのリターン・標準偏差ランキング(2019年1月)東京証券取引所に上場している業種別ETFであるTOPIX-17【1617~1633】(野村アセットマネジメントのNEXT FUNDS)と、基準となるTOPIX【1306】の18本のETFを比較して...
前回浮上したの[運輸・物流セクター]、[医薬品セクター]に続いて、3月から不動産、商社・卸売、情報通信・サービスその他の3セクターもプラス圏になりました。
とは言え今後の株式市場の動向次第では1年リターンなんて簡単に吹き飛びますので、これからプラス圏に浮上する業種が増えていく予想や期待はしていません。
過去10年の業種別リターンランキング

TOPIXの過去10年間のパフォーマンスは9.6%となりました。
1ヶ月・1年とは違い多少の順位の変動こそありますが、過去10年だとランキングに大きな動きがないのが最大の特徴と言えるカテゴリです。
起点がリーマン・ショックで低迷している時期なので、今になってみると株式を保有していることで期待されるリターン(5~7%)を超過しています。
東日本大震災(2011年)がありましたので、「NEXT FUNDS 電力・ガス(TOPIX-17)上場投信 (1627)」は-1.9%という結果になっています。
電力・ガスセクターはディフェンシブ銘柄の筆頭とも言われていましたが、電力・ガスに集中投資するより広域に分散することが大事であることがわかります。
それでも電力・ガスセクターに大きく投資したい場合は、個別株ではなくTOPIX-17ETFをうまく活用して投資していくことを強く推奨します。
10年の長期で見ると電力・ガスセクターがダメに見えますが、1年という中期で見ると成績最上位というのも視点を変えればなんとやらで面白い結果です。
過去10年の業種別リスク(標準偏差)ランキング

TOPIXの標準偏差(過去10年間)は16.9%となりました。
リターンと違い標準偏差は小さいほうが優れているので、小さい順に並べています。
この標準偏差(過去10年間)ランキングは、基本的に数値が大きく変動することのないことが予想できますので非常に地味ですが、グラフを見るとどの業種がどの程度の値動きをするのかを知ることができるので投資上級者ほど見応えを感じるはずです。
それと大事なポイントとして、多くの業種を保有しているTOPIXがグラフの左側(上位側)にいることを知っていることも重要でしょう。
毎回あっても1箇所の入れ替え程度でほぼ変動のない順位ですが、今回は前回と比べて1位から18位までまったく変わりませんでした。
過去10年のシャープレシオランキング

TOPIXの過去10年間のシャープレシオは0.57となりました。
今回からリターンをリスク(標準偏差)で割ったシャープレシオのランキングをはじめました。
国内株式の市場平均であるTOPIXとTOPIXを業種別にしたETFを毎月チェックしているのですが、リターン・リスク(標準偏差)の他にシャープレシオを追加しました。...
TOPIXのシャープレシオが0.57という数値は、わたしのインデックスに掲載されている過去30年のシャープレシオ(TOPIX0.15・外国株式0.4)と見比べると高い印象を受けます。
TOPIXよりシャープレシオが高い業種はいくつもありますが、TOPIXより各セクターのリスク(標準偏差)が低くシャープレシオが高い業種を絞り込むと「食品」「情報通信・サービスその他」「素材・科学」「小売」「医薬品」が選ばれています。
今後どのような変化がおこっていくのかチェックしていきます。
今回の話題に関連の強い過去記事や参考リンクなどを紹介。
株式を保有していることで期待されるリターンを5~7%程度に見積もっているのはGPIFが設定している期待リターンのデータを参考にしているからです。
GPIFとは厚生年金と国民年金の年金積立金を管理・運用するところです。GPIFが管理・運用する大半がインデックスファンドによるパッシブ運用となっているので、資料や運用報告など参考になることも多いホームページです。GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の現行の基本ポートフォリオなどの数値をまとめます。...
TOPIX-17は東証33業種からまとめられていますが、さらに3タイプに分類してみました。
業種別ETFを3タイプ(景気循環・ディフェンシブ・中間)に分類してみた
東京証券取引所に上場している業種別ETFであるTOPIX-17【1617~1633】(野村アセットマネジメントのNEXT FUNDS)ですが、かつて東証では業種を33種に分類されて...
リスクを下げる方法としては国内債券アセットクラスを株式と分散投資していくが王道です。
モーニングスターのコラムで相性の良い資産の組み合わせについて、分散投資におけるとても重要な話があったのでメモ...
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