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三菱UFJ国際投信がベンチマークを配当込み指数に変更する大英断をしました!

いままで各運用会社によってファンドの比較対象となるベンチマークが「配当込み」「配当抜き」とバラバラで、そもそも比較し辛いことがありました。

他社比較ではなく三菱UFJ国際投信1社内の投資信託ですら「配当込み」「配当抜き」とベンチマークが統一されない状況でした。

ベンチマークの「配当込み指数」への変更について|三菱UFJ国際投信(PDF)

記事の最後に、ベンチマークの変更のついでにあわせてお願いしたいひとつの要望を書きますので、三菱UFJ国際投信の中の人が見てくれているのであれば是非とも検討してください。

3. 変更理由

弊社では、これまで株式の指数については、主に「配当除く指数」を使用してまいりました。これは、日常的に広く利用されている指数が「配当除く指数」であったことや、ファンド設定時に「配当込み指数」が公表されていない指数が存在したこと等が主な理由です。

一方、ファンドの運用では保有する資産から配当金を受け取るため、ベンチマークとして採用した「配当除く指数」とファンドの運用結果に配当相当分の差が生じておりました。

こうした状況を踏まえ、『eMAXISシリーズ』、『eMAXIS Slimシリーズ』、『つみたてんとうシリーズ』をはじめとした当社インデックスファンドにおいて、より一層わかりやすい情報提供を行うため、「指数に連動した運用成果を目指す」というインデックスファンドの商品性に、より適した「配当込み指数」に変更することといたしました。

ベンチマークの「配当込み指数」への変更について|三菱UFJ国際投信(PDF)より引用


いくつかのファンドでは10月1日から変更ですが「eMAXIS」・「eMAXIS Slim」といった当ブログでもおなじみなインデックスファンドは7月1日から変更されます。

対象ファンド一覧(PDF)を確認するとかなりの数のファンドで変更がありますので、一気に変更するにはかなりの苦労と、変更したことで儲かるわけでもない(むしろ労力という社内コスト)のに変更した決意があってのことだと感じられます。
債券ベンチマークはもともと金利を含んでいるので、主に国内外の株式ファンドとそれらを含むバランスファンドなどが対象です。

注意深くチェックしてみると変更後のベンチマーク名称が統一されています。

「そんなこと普通じゃね!?」と感じるかもしれませんが、意外と設定された時期によって同じベンチマークでも名称が微妙に違っていたりテキトーな指数業界なのかも。

変更前変更後
TOPIX(東証株価指数)東証株価指数(TOPIX)(配当込み)
東証株価指数(TOPIX)
日経平均株価日経平均トータルリターン・インデックス
日経平均株価(インデックス)
日経平均株価(日経225)
MSCI Kokusai Index
(MSCIコクサイ インデックス)(円換算ベース)
MSCIコクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)
MSCI Kokusai Index
(MSCIコクサイ インデックス)
MSCIコクサイ インデックス
(除く日本 円換算ベース)

「三菱UFJ 外国株式マザーファンド」のベンチマーク名称「MSCIコクサイ インデックス(除く日本 円換算ベース)」なんて、MSCIコクサイがそもそも日本を含んでいないのに「日本除く」なんて二重説明している謎のベンチマーク名称もあります。

他にも対象ファンド一覧(PDF)を確認すると、REITではもともと「配当込み指数」を使用していましたが、「グロス(課税前)配当込み指数」から「ネット(課税後)配当込み指数」に変更・統一となります。

eMAXISバランスが指数よりパフォーマンスが良いのは単純かつ初歩的な理由

eMAXISシリーズには個別のインデックスファンドだけでなく、それらを組み合わせたバランスファンドがいくつか存在します。eMAXISバランス(8資産均等型)など均等配分にしているバランスファンドeMAXISバランス(波乗り型)のように相場によって配分調整される動的バランスファンドeMAXIS債券バランス(2資産均等型)のように債券に特化したバランスファンドeMAXIS最適化バランスのようにロボアドツールで診断した後に提案するバ...


かつては自分もeMAXISの運用報告書を見て違和感を感じていました。
特にバランスファンドの各騰落率で比較対象の各アセットクラスのベンチマークで「配当込み」「配当抜き」が混在していたから余計に分かりづらかったものです。

今回の変更により複雑に膨れ上がった名称と、今後の分配金0円が続いていくことの正当性が出たことでモヤモヤしていたところがスッキリされます。

ここで三菱UFJ国際投信さんにひとつ要望!

せっかく変わるのですから、次回以降のマンスリーレポートや運用報告書でのファンドやベンチマークの数値を1ベーシスポイント単位(0.01%)にしてくれませんか?

三菱UFJ国際投信のレポートは10ベーシスポイント単位(0.1%)です。各運用会社によって最小単位はバラバラで拮抗しています。

(0.1%単位)
eMAXIS、Funds-i、購入・換金手数料なし、iFree、Smart-i、楽天・バンガード

(0.01%単位)
たわらノーロード、SMT、インデックスe、SBIインデックス、三井住友DC

ここまでコスト意識を徹底しているのにレポートで記載されていいるファンドやベンチマークの数値が10倍ザックリしているので正直もったいない印象です。

当ブログでは、ファンドの検証などをしている時には、1ベーシスポイント単位(0.01%)で掲載されている「投信まとなび」の数値を活用したり、自分で手計算をして1ベーシスポイント単位(0.01%)にしています。

過去のファンドとベンチマークの数値をさかのぼってデータを作り直す必要はありませんが、次回以降の数値の単位が1ベーシスポイント単位になると嬉しいです。

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