
モーニングスターのコラムで信託期限のあるファンドとないファンドの傾向や分析などのコラムが「やっぱりな!」と思える結末だったので記録メモ。
見落としがちな信託期間の傾向とは|モーニングスター
2019年8月末時点の国内ファンドの信託期間別本数比率では、無期限のファンドが37.1%、有期限のファンドのうち信託期間が2019年8月末から5年未満のファンド(5年未満で償還を迎える可能性があるファンド)が34.1%、5年以上10年未満が26.8%、10年以上が2.0%となった。6割超のファンドに償還日が定められており、信託期間がより短いファンドの比率が高くなっていた。
見落としがちな信託期間の傾向とは|モーニングスターより引用
普段、このブログで紹介するインデックスファンドやバランスファンドでは無期限のファンドしか紹介していませんが、それらはモーニングスターのコラムにあるように国内投資信託の37%程度の範囲内の世界です。
これらは個人投資家が買いたいと思える投資信託の重要な選択肢ですが、販売会社が積極的にプロモーションして買ってほしい投資信託は残りの63%の中にあるものです。
信託期間ごとに決算別本数比率を見てみると、無期限や5年以上10年未満、10年以上の信託期間を有するファンドでは年1回決算型の比率がそれぞれ54.6%、36.3%、70.0%と最も高くなる一方で、5年未満は毎月決算型が42.7%と最も高くなった。信託期間が5年未満かつ毎月分配型の詳細を見ていくと、656本中334本と半数が通貨選択型ファンドであった点も特徴的である。
見落としがちな信託期間の傾向とは|モーニングスターより引用
信託期限のあるファンドの特徴に毎月決算型や通貨選択型ファンドというワードが出てきます。やはり。
毎月決算型は毎月分配金を出すケースがほとんどなので、個別株式が生み出す配当収益だけではなく、タコ配と呼ばれる自分の身を切り刻んで分配金を出してくるものがほとんどです。
自分の身を切り刻んで吐き出すのですから、投資信託の一口あたりの値段である基準価額(1口1円の投資信託は1万口あたりの基準価額)は少しずつ減少していきます。
通貨選択型ファンドは一時期話題(販売会社が積極的に売っていた)になり、結果としてよく売れていたテーマ型の投資信託でした。
それらは一過性のもので。長く運用することもなく新しいテーマを登場させては投資信託を乗り換えさせることが販売会社の目指すところでもあります。
信託期間ごとの平均値を見ていくと、5年未満のファンドが1.63%、5年以上10年未満が1.56%、10年以上が1.21%、無期限が1.19%となり、相対的には信託期間が短いファンドのほうが高コスト、信託期間が長いファンドのほうが低コストとなっている。つまり、信託期間が長いファンドから投資先を選ぶことは、長期投資の理にかなっていると言えるだろう。
見落としがちな信託期間の傾向とは|モーニングスターより引用
これこそ「やっぱりな!」と言える結末です。
高コストな投資信託は分析に多くの人材や多大な時間・費用がかかるものです。
引用には
「信託期間が長いファンドから投資先を選ぶことは、長期投資の理にかなっていると言えるだろう。」とありますが、長期投資に限らず短期投資をするにしても信託期限が無期限のファンドを選ぶことは有効です。
兎にも角にも信託期限が短いファンドを選ばないというシンプルな判断基準をもっているだけでも、高コストかつパフォーマンスも良くない投資信託をかなり避けることができます。
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