前回の記事に書いたとおり当日に向けて作成した資料です

ホントは手ぶらで合うつもりでいたんですけれど朝になって暇な時間が出来たのでサクッと書いた次第です


日本のETFの現状と課題
   
   ・・・挨拶が続く・・・

さてETFの現状ですが言うまでもなく国内に偏った商品構成です。国外をみても売れる見込みのないような投資家の要望を満たさない商品で満ちています。

いろいろ取るに足りない事情があるのかも知れませんがまずは利権やしがらみは捨てて目の前にあるニーズをひとつひとつ応えていくべきでしょう。
それが出来なければ日本の市場は世界に取り残されアジアの違う勢いのある国に資金が通り過ぎてしまうでしょう?
外国株式の誘致もうまく機能しているように見えないし単純にETFの問題だけでなく東証全体の抱える鎖国的習慣が日本を停滞させている要素のひとつになっている気もします。

ここから見えてくる課題は一目瞭然でETFで言うのなら「海外ETF」の取り扱いを増やすことです
別に現在ある韓国や中国を批判しているわけではありません。海外ETFを取り扱った一歩としては評価できます
ただ、まずはメジャーな部分を取り扱わないと韓国や中国のETFが存在してもうまく利用されないと思います。
まずは外国株式インデックスと呼べる存在

  • MSCIコクサイ・インデックス

  • MSCIワールド・インデックス

  • さらにはオールカントリー・ワールド・インデックス

この辺りをラインナップさせないとニッチな海外ETFも活きてこないです。出てくる順序が逆だと感じます。

米国に目を向けると日本を含まない海外株式インデックスであるTOKが上場しています
常識的に考えればこれこそが日本の恥ではないでしょうか?
誰がどう見ても日本人のためにあるETFが海の向こうの米国市場に存在しているのです。

これを日本人が買うとするのならば米国の証券口座を持って取引するか
国内証券会社の海外口座を開設しかありません

自分で米国の証券口座を持てるほど語学に堪能な人は1ドル程度の低コストで売買出来ますがそういう個人投資家はもはや日本には帰って来ないでしょう。
最近はネット証券で海外ETFが盛んですが楽天で31.5ドルです・・・さらに現地の通貨ですから為替手数料もかかりますし特定口座として合算できません
普通の会社員が普通に海外ETFを買うには英語の読み書きをマスターするか税金について詳しくならないといけません
もしくはETFほどの低コストは実現できないグローバルな投資信託で妥協するかになります
これを普通と思えるのは世界の先進国で日本だけとなってしまいました。

日本人ってキーワードになることを考えてみると
ノーマル・平均的・普通・全部入り・オールインワン・オートマチック・コンパクト・・・

次に欧米も同様に考えてみると
カスタマイズ・個性・自由・・・
このあたりを想像してしまいます。

インターネット検索の世界ではグーグルがトップシェアでも日本に限ってはヤフーの牙城が揺るがないのは実は日本人の伝統的な気質であると思うしひとつのヒントになります
自分が思うにMSCIコクサイやワールドのような1本ですべてを済ませる商品って世界中で日本が一番売れる地域になれると考えています。
そこを運用会社や証券取引所はどう思うかですね?

市場の基本的な役割は価格を形成すること
証券取引所は機関及び個人投資家にサービスを提供するために存在するべきで
僕らを悩ませるために存在している現状はどこか間違っていると思いませんか?
「投資家の立場で制度ができる米国と、証券会社の立場で商品を売る日本の違い」
これこそが日本のETFの現状で変わるべき今後の課題だと思います

日経ヴェリタス「ETF、不振の理由」まとめ



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