へい‐がい【弊害】
害になること。他に悪い影響を与える物事。害悪。


昨日たまたまラジオを聴いていて知ったのですが中堅証券の顧客の9割は70歳以上のお年寄りなんだそうです
さらには大手証券会社も7割が70歳以上の顧客みたいです

だから証券会社の支店を覗いてみるとお年寄りの方々が株価ボードを見たり日経新聞を読んでいたりする光景があるんですね?

ネット証券に比べて電話や対面での売買をする店舗型の証券会社はコストが高いです。人件費や手間が多いのでコストが高いのも当然ですね?
システム障害の多さが問題になっているネット証券会社が安すぎるってことも考えられます

コストは低ければ低いほど良いのか?
行き過ぎる方向には必ず弊害が起きるのが世の常なので考える価値がありそうですね?

日本で低コストの売買が出来るようになったのは金融ビッグバンが起きてからです
そのビッグバンと言う言葉はイギリスのロンドン証券取引所から来ているそうですがビッグバン以前のロンドン株式市場とウォール街の比較をしてみます

  • ウォール街に比べてロンドンは庶民が近づきがたいものになっていた
  • ブローカーの高いコスト、大蔵省に納める移転税が証券売買に金のかかるものになっていた
  • ウォール街は手数料の安さから値上がり益を求めた売買が一般化された
  • ウォール街では投機が日常化されやすい
  • ロンドン市場では投機が制約され証券からの将来の配当のために証券を買う行動が普通
  • イギリス人は配当所得のために長期の投資をしていた
  • アメリカ人は値上がり益を求めて短期の売買をしていた
※ケインズ「一般理論」を読む から参照

これを見ると必ずしも安ければ良いと思えるのは実際に買う個人投資家の話でありミクロな話
これを全体で見るマクロ(巨大なもの)で覗き込むとまったく違う顔が見えてきます

コストには国内株式のギャンブル市場化への抑止力などそれなりの効果があったりします
人間は一度味わった贅沢からはなかなか抜けられません
ここまで下がった売買手数料を引き上げるなんて国が決めても顧客流出を抑えるために証券会社は反対するでしょう

ただ配当減税(証券税制の優遇)で景気対策は効果ないし株価対策にもならないような感じがして仕方がない
それなら配当(インカム)を減税した分は値上がり益(キャピタル)を増税したほうが帳尻も合うし結果的に良い効果が生まれるんじゃないかとも思います

空売り規制より値上がり益を増税したほうが投機資金の必要以上の流れを抑えられるんじゃないかな・・・とね?

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