※データ入力が1段ずれていましたので大幅に修正しました。色つき文字は修正部分です・・・。

外債不要論という言葉はインデックス投資で賛否が分かれるテーマのひとつであると感じます
コスト面や為替面、様々な角度から外債を眺めては「やっぱりポートフォリオに必要でしょ?」と結論に至る人も多いですし「海外債券インデックスファンドではなくゼロクーポン債のほうが良い」と結論に至るひともいます

前回の記事海外債券為替ヘッジありに投資価値はあるのかの実験の最後のグラフを再確認します
※グラフは修正済み
ヘッジ有とヘッジ無の分散積立投資

意外に思えたのは上ブレするかと思った2007年上期までの差がそれほど感じないで景気下降期に突入してしまいました


データ見直しの結果、上昇期には為替リスクのプラス側に反応してヘッジありより高いパフォーマンスを記録しています
ここの原因を究明してみます。このデータでは2007年10月がピークだったのでここを境目に「上昇期」と「下降期」に分けてみます

上昇期 ※グラフは修正済み
上昇期
拡大してもやはり前回の記事と同様に景気拡大期において海外株式+海外債券の平均はヘッジありもヘッジなしも似たようなパフォーマンスです
データ見直し後、ヘッジなしは為替リスクを受け入れているのでピーク時には大きな違いがあります

下降期 ※グラフは修正済み
下降期
株価下落時・・・というより円高時には海外株式と海外債券は為替リスク面において同じベクトルに向かいます
結果的に現在は持ち直しているので積立総額は変わらない(積立総額 1,050,000円、為替ヘッジなし 1,000,542円、為替ヘッジあり 1,017,689円)のですが上昇期において為替ヘッジなしが恩恵を受けないわりに下降期では手痛いしっぺ返しを喰らいました
データ修正後、積立総額は小さな変化(積立総額 1,050,000円、為替ヘッジなし 960,796円、為替ヘッジあり 1,000,542円)ですが上昇期において為替ヘッジなしが恩恵を受けて下降期では手痛いしっぺ返しを喰らいました



この結果だけで外債不要論は時期尚早ですので上昇期にパフォーマンスが変わらなかったことに注目してみました
変化はありましたがヘッジもしくは国内債券の重要性について大切な部分なのでここから先の記事は残します
基準価額の長期チャートを見れば低空飛行の「ヘッジあり」とFX人気やミセスワタナベ現象など円安ブームにより評価額が上昇された「ヘッジなし」の差は段違いです

購入口数比較
でも特筆するべきは「高い価格で買うと口数が少なく安い口数で買えば口数が多い」というあまりにも単純な糸口が見えてきます
ヘッジなしは購入口数が少なくヘッジありは安定的に口数が購入できます
こうして積み上げると長期的に積立口数はどうなったのかも調べてみました結果がこちら
積立口数比較
価格上昇幅が少なくても積み上げられた総口数の厚みがあるのでパフォーマンスは変わらなかったのです
ホントならばいつか誰もが必ずおとずれる取り崩す時期に向けてコツコツ投資家は積み立てしているのに少量しか口数を積み上げられなかった結果、高台からフリーフォール(大暴落)を迎えたら最悪です・・・。

これには反論もあります
「下降期のグラフを見ろ!大きく下げた後は大きく上昇を迎えただろ!この時期はヘッジなしの方がパフォーマンスは勝れている」・・・と
ここから先の答えは個人投資家それぞれでしょう。自分ならば債券投資にそういうのを求めていませんし上がろうが下がろうがブレるのは株式アセットであって債券にはその点取り屋のシャドーストライカーで良いのかな・・・と

結論 ※修正というより追加
  • ヘッジコストとは安全面における保険
  • ヘッジするもしないもプラスでもマイナスでもない中立である
  • ヘッジするから良いとかヘッジしないから良いなどの絶対的な答えはなく投資家の好みがすべての決定権を持つ
  • 基準価額が短期ではランダムウォークであるが長期では右肩上がりを信じている人は為替ヘッジなしを好む
  • 基準価額が短期だろうが長期だろうがランダムウォークだと感じている人は為替ヘッジありを好む

ここで2010年6月現在の問題としてそもそも「海外債券ヘッジあり」が売ってないじゃんと言うどうしようもないオチに向かいます
そしてこんな批判的にも見える記事を書いておいてヘッジなしを保有している自己矛盾に陥るのです(汗)

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